「笑っていいとも!」終了に思うこと

なぜこんなに長寿番組になったのか

「お昼休みはウキウキウォッチング、あっちこっちそっちどっちいーいっとも~」

という出だしで私たちの脳裏から一生離れないであろう「笑っていいとも!」。30余年の歴史についに幕を閉じようとしている。この長きにわたって休みらしい休みをとらずに務め上げられた司会のタモリさん、および制作陣の皆様には、心より慰労の言葉をお送り申し上げたい。

私が「笑っていいとも!」を論評しようと思ったとき、まずはおそろしい畏敬の念を感じてしまった。このギネスに載るほど長年、番組を継続した中で、さぞかし多大な苦労や私生活の犠牲、葛藤の中で受け継がれてきた番組であろう。

特に30代の芸能界駆け出しの頃から重鎮というか大御所の今になるまで継続されてきたタモリさん(ちなみにやたらとプライベートでも評判がいいらしい)の思いが込もっているであろう番組に対し、シンガポールにいるグローバルエリートが適当な論評をしていいはずがない。ましてや軽々しく視聴率の低迷だけで批判できるようなものではなく、これは日本の伝統芸能というか、無形文化財の域に達している番組とも言えるだろう。

ただし、番組の内容がつまらなかったのは確かである。私は笑えないとか、面白くないとかだけの要素で「笑っていいとも!」を論評するつもりはなく、30年にわたって続けられたこと、視聴率が低下したとはいえ、同時間帯の多番組比較で1位を記録することが多かったこと、また駆け出しの芸人を全国区に売り出すうえでプラットフォーム的というか、インキュベーション的な役割を果たしていたことなど、評価すべき項目は大きい。

ただし、この数年、一度も当番組を見たことない私が自信を持って予想できるのは、番組内容は、おそらく数年前に私が愛想を尽かしたときと同じく、面白くなく騒がしい芸人が内輪で同じようなゲームばかりしながら、テレフォンショッキングでも代わり映えない人が次々と現れ、どうでもいい与太話と食傷感というか、気恥ずかしさすら漂う観客の「えぇ~!!」の大合唱(ただし“おきまり”を好む国民性と、盆踊りのように統一した行動に様式美を感じる国民性には意外とマッチしていたのかもしれない)が繰り返されていただろうことだ。

変わりゆく笑いのニーズに対して、裏番組「ヒルナンデス!!」などが躍進する中、大御所のタモリの空気感やパターンに反する番組の構造改革が難しかっただろうことも容易に想像できる。

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