女性の育児や仕事など、女性の問題ばかりが取り上げられるこのご時世。しかし、男だって「男ならでは」の問題を抱えて生きづらさを感じています。男が悩むのは“女々しい”!? そんなことはありません。男性学研究の精鋭、田中俊之先生がお答えします。
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■今回の相談
田中先生は、最近「わ・き・役」という言葉を提唱されています。私自身も、子育てにかかわっている経験から、割り込まず、競わず、妻の役に立つ、ということが、夫婦円満のために非常に重要であると感じます。しかし、一方で、男性が家庭生活の中で、脇に立って、脇役でいなければならないことに、絶望も感じます。
私は、家庭・子育てでも主役になりたくて、子育てに理解のある会社に転職し、育休をとり、短時間勤務制度も利用して働いています。男性であっても、育児の主役になりたい、なれるはずだ。そう思って頑張ってきました。
しかし育休取得時、妻に言われたのは、「あなたが育休を取ったのは、子育てのためじゃないでしょ。私を支えるためでしょ。もっと私を支えてよ」という言葉でした。育休は、読んで字のごとく、育児をするための休暇、妻を支えるための休暇ではない、そう思っていた私はショックを受けました。私は育児を精一杯やりたくて、そのために頑張ってきたのに、求められているのは育児ではなく、脇役となって妻をサポートすることだったなんて……。
「女性活躍」などという言葉があり、女性は家庭でも職場でも輝く存在であることが求められ、そのための行政の支援なども多様にあります。同じように男性も家庭で、育児で活躍したいのに、「脇役でいろ」なんて、あんまりじゃないでしょうか。
仮に職場で、「職場円満のために、女性は男性の脇役でいろ」なんて言ったら、明らかに差別だと思います。同じことがなぜ、家庭だとまかり通ってしまうのでしょうか。家庭で主役になりたい男性は、誰にも理解されない孤独な戦いを強いられている気がします。
脇役太郎
男性が心がけるべき「わ・き・役」とは
まずは落ち着いてください。
夫婦関係を良くするために男性が心がけるべき「わ・き・役」は、『上沼・高田のクギズケ!』(読売テレビ 2018年3月4日放送)で紹介させていただいたフレーズです。
脇役太郎さんは、「私自身も、子育てにかかわっている経験から、割り込まず、競わず、妻の役に立つ、ということが、夫婦円満のために非常に重要であると感じます」とおっしゃっているので、このフレーズについて十分に理解してくださっていると思いますが、読者の方々のために、それぞれの言葉の中身を紹介しておきましょう。
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