鈴木おさむ「僕はイクメンと名乗りたくない」

森三中・大島美幸が産後半年で復帰した理由

「男が男であること」の問題を考える男性学の研究者、田中俊之氏と、放送作家の鈴木おさむ氏が、男の「子育て」について激論を交わします(撮影:梅谷秀司)
“男であるがゆえ”に生じる問題を扱う学問、「男性学」。その気鋭の研究者である田中俊之氏が、読者が仕事、恋愛、家庭などで感じる“男であること”に対するお悩みに答える連載がスタートします。
初回は特別編。放送作家で、お笑いトリオ「森三中」の大島美幸さんの夫でもある鈴木おさむ氏にご登場いただきます。鈴木氏は、2015年に息子が誕生してから1年間、育児のために仕事を休みました。しかし、男が仕事を休むことを”育休”と言い、育児をやる男性を “イクメン”と呼ぶ風潮は、どうもしっくりこないのだそうです。 

 

お悩み:“イクメン”という言葉がしっくりきません。

鈴木:僕の中で、男が自分で「イクメン」とか「育休」という言葉を使うのは、何だか上から目線な感じがして、どうもしっくりきていなくて……。もんもんとしていたら、2016年の1月ごろ、僕のブログに「育児をする男のことを『イクメン』と言うんじゃなくて、『父親』と言うんだよ」という書き込みがありました。それがすごく響いた。

男は「父親になる権利」を与えられているだけ

母親は、妊娠した瞬間から親なんです。10カ月の間、赤ちゃんをお腹の中で育てて、出産したら母乳をあげる。でも、父親って、極端なことを言えば、いなくても成立するじゃないですか。事実、シングルマザーの方もたくさんいて……。父親というのは、「父親になる権利」を与えられているだけで、いきなり父親にはなれないんだと思います。

この連載は本記事が初回。※読者の皆様から田中先生へのお悩みを募集します。「男であることがしんどい!」「”男は○○であるべき”と言われているけれど、どうして?」というお悩み・疑問がある方はこちら

実際、妻の産後に「男がいきなり仕事を休んでも、何もやることがない」ということをつくづく実感しました。

産後最初の1カ月間は、妻のお母さんが家事を手伝いに来てくれて、僕と妻のご飯も作ってくれました。でも、お母さんが帰ってしまったら、妻は育児で精いっぱいで食事なんて作れる状況ではなくなるな、と思ったんです。実際、周りでも「出産してから3カ月は、ふりかけご飯だけを食べて生きていました」なんていう母親の声をよく聞いていました。

次ページ育児よりも先にやるべきこと
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • ソロモンの時代―結婚しない人々の実像―
  • 「脱ゆとり世代」のリアル
  • iPhoneの裏技
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
菅新政権大研究<br>行方を占う5つのポイント

歴代最長の7年8カ月に及んだ安倍政権から何が変わるのか。「自助」好き、「経産省内閣」の継承の有無、解散総選挙など5つの観点で読み解きます。エコノミスト17人へ緊急アンケートを実施、経済見通しと課題も浮き彫りに。

東洋経済education×ICT