まずは落ち着いてください。
文面から推察するに、現状の夫婦関係にかなりご不満のようですね。一家の大黒柱として1千万円の年収を稼ぐために、仕事中心の毎日を送っている。すでに家族の中での役割は十分に果たしているはず。だから、家庭は「やすらぎの場」であってほしい、なのに、なぜ家事までやらなくてはいけないのか、ということでしょう。
お気持ちは十分にわかります。しかし、自分の主張を聞いてもらいたいのであれば、相手への理解も必要です。まずは、現代の日本で、専業主婦が置かれている立場について考えてみましょう。
専業主婦は「肩身が狭い」
先日、たまたま街で高校時代の同級生の女性に会いました。「いまは何をしているの?」と尋ねると、2歳と5歳の子どもの世話で忙しく、専業主婦をしているとのこと。それについて僕は何も感想を言っていないのですが、彼女は次のように続けました。
「やっぱり稼いでくれる奥さんのほうがいいよね。働いてなくてごめんなさいって感じ」
女性活躍推進。現代の日本では、耳にしない日がないほどよく聞かれる言葉です。どこの会社でも、女性管理職の登用や子育て支援に対して、本腰を入れた取り組みがなされています。これまで、結婚、妊娠、そして、出産のいずれかの時点で、仕事を辞める女性が少なくありませんでした。しかし、2010年代以降は顕著に、育休取得後に復帰して、正社員として働き続ける女性が増えています。
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