競馬の世界一を決めるレース、フランスの凱旋門賞が終わった。今回筆者は、パリ郊外のロンシャン競馬場に足を運び、間近で激闘を見てきた。
日本馬はオルフェーヴルが2着。キズナが4着。「東洋経済オンライン」で筆者は、前者を管理する池江泰寿調教師に注目してきた(→記事はこちら)わけだが、惜しくも2年連続2着だった。今回のコラムでは、読者の皆様に筆者が見たロンシャンの実態をお伝えする。それととともに、「決断力を鍛える」という観点から、改めて池江調教師の不屈の精神が、いかに志の高く、重要なものであるかを考えたい。
不必要に目立ちすぎていた、日本の一部報道関係者
ロンシャン競馬場は、ひとことでいえば、「ヨーロッパ中の貴族」が集まる社交の場で、ほぼ想像通りだった。「スーパーモデルか?」と見まがう美人が、原色ドレスと、頭の何倍もある帽子をかぶり、優雅に歩いていく。男性は当然オシャレスーツにネクタイだ。そこで、1本90ユーロ(1万円強)のモエ・シャンドンをたしなむ。そんな場だ。
VIPエリアとなると、さらにスゴい。帽子のてっぺんから1メートル近くの羽が伸びている人もいれば、上品に葉巻やパイプをたしなむご老人、カタールの王族まで、実に国際色豊か。気品あふれるムッシュとマダムが、シャンパン片手に、競馬の話から、衣装のホメ合いまで、上品な会話を繰り広げている。
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