例として挙げた2人のリーダーは、理屈や論理で語っているわけではありません。「誰であっても人間たるものは、すべてダイヤモンドのような価値を持っている」という考え、信念に基づいているのです。この行動は、江戸時代でも、明治時代でも、昭和時代でも、現代でも、また、数十年後の異次元技術時代でも必要な行動だと思います。
世の中の風景がいかに激変しようとも、人間としての基本をしっかりと押さえて振る舞うリーダーになるべく、努力する必要があります。
他人を見下す「ゲスなリーダー」になってはいけない
技術を知っている、プログラミングができる、先端的知識を知っている。そのようなことで「優越感」に浸っているリーダーが目立ちます。しかし、こうした他人を見下すような態度を取る人たちは「ゲスなリーダー」といえます。
そうした人々を反面教師として、同じようなリーダーにはならないように心掛けなければなりません。常に、最新先端知識を身につけながらも、一方で、人間としての謙虚さ、寛容さを心掛けるべきではないかと思います。
2045年のシンギュラリティを超えても、『聖書』も『仏典』も、『ソクラテスの弁明』も『カラマゾフの兄弟』も『ヴェニスの商人』も、『出家とその弟子』も『武士道』も読まれ続けていると思います。そして、人々はこれからも永遠に、人間とは何か、人生とは何か、生とは何か、死とは何かを問い続けていくことでしょう。
そういう意味では、技術が異次元で進歩すればするほど、リーダーは哲学者のように人間の内面を探究しなければならなくなります。哲人経営者こそが、これからの時代に求められているのです。
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