「さん付け」しても風通しはよくならないワケ

大切なのは呼び方でなく「上位者の人格」だ

社内の風通しをよくするために必要なこととは?(写真:asilvabom / PIXTA)
リーダーとはどうあるべきか、いかなる「覚悟」を持つべきか――古くて新しいこの問いに、多くのリーダーたちが頭を悩ませている。
東洋経済オンラインの人気連載「上司と部下の常識・非常識」に大幅な加筆修正を加えた書籍『正統派リーダーの教科書』を上梓した江口克彦氏が、あるべきリーダーの姿と、必要な「覚悟」を解説する。

「さん付け」なら、名刺からも肩書を消すべし

私の名刺には、自分の氏名以外、何も書いていない。名刺交換のときに、相手に手渡すと、大抵「こういう名刺は初めてです。江口さんは有名ですからね。しかし、私は、会社名も、肩書も、すべて書いていないと、相手の方が信用してくれませんから」などと、多少の皮肉を込めて、おっしゃる。

『正統派リーダーの教科書』(書影をクリックすると、アマゾンのページにジャンプします)

私も、かつて、社長としての肩書、国会議員として、政党名、役職を書いて、相手に私の立ち位置を知らせることにしていたが、いまは、肩書を相手に示すことによって、自分の責任を明確にすることもない。だから、多くの人が、いまだに「先生」と言うが、徐々に「江口さん」と言う 人が多くなってきた。社内で「さん付け」を徹底したいなら、まず、名刺から肩書を外したら、いかがかと思う。

「さん付け」の会社が、とりわけ、中小企業に多い。あるいは、ベンチャーに多い。少数だが、大企業でも行っているところがある。理由を聞くと、家族的だから、あるいは、社内の風通しをよくするために、なかには、アメリカでは肩書で呼ばないから、などと言う。

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