前社長は、心の中であれやこれやと案じている
起業する。幸いにして、順調に成長する。そこから何年かして、経営者の頭をよぎってくることは、「事業継承をどうするか」ということでしょう。
すでに十数年、社長をしているとすれば、いつまでも続けているわけにはいかない。自分は会長になって、経営にタッチしない立場へと引退したい、ついては後継社長を決めなければいけない、と。
社長の座を引き継ぐ、ということは極めて重要な決断であり、後は野となれ山となれなどと考える人はいません。任せたあとも気になって仕方がない。「本当に大丈夫だろうか」と思うのが人情でしょう。さっぱりと引き継ぎを終えてしまえる人もいますが、そういう人は、極めてまれであり、また、ある意味すごい人だと思います。
普通であれば、自分の判断に間違いはなかったかどうかが気になる。それ以上に、新社長は、いろいろな困難に直面し、また、慣れない経営実務に戸惑っているのではないか、と気になる。指名委員会など委員会による指名も増えていますが、実質的には、前任者が後任を指名をするケースがほとんど。自分を指名してくれた前社長は、心の中であれやこれやと案じていることを、新社長は知っておくべきではないかと思います。
後継者が心掛けなければならないことは何でしょうか。ここでは、4項目挙げてみたいと思います。
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