滝クリ「お・も・て・な・し」ブームが日本を変える 2020年に、“お・も・て・な・し”ジャパンができること

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2020年、日本はどう変わっているか?

7年後の五輪で、日本がどう変わっているか楽しみだ。きっと報道にも「5年後の五輪に備え……」とか、「再来年のオリンピックのために……」とか、「いよいよ来年に迫った東京五輪ですが……」のように、長らくオリンピックを楽しみにし、それへの準備を社会全体でやっていこう、という長期的にポジティブなパワーと方向感が社会に芽生えるのは、たいへん喜ばしい。

数多くの大学生ボランティアは、海外からの来客をもてなすために英語をさらに頑張るかもしれない。英語表記が少なく外国人観光客が旅行しづらい場所も、多国語の表記が増えて海外からの来客への心配りが、都市中に格段に増えるに違いない。

若い大学生のバックパッカーが物価高でなかなか来られなかった日本に、海外にあるような安いが清潔で心配りのできているユースホステルが増えるかもしれないし、その頃は一昔前のように、温泉に外国人観光客が入るのを断られた、とか嘆かわしい事態は解消されているだろう。

なお、東京には多くの外国人が住んでいて、コンビニとかでは中国や韓国の留学生が多いが、先日、来日時に汐留の某コンビニでチンピラのような人が中国人の気の弱そうな若いまじめそうなバイトさんに、ヤクザ口調でいわゆるメンチを切りながらすごんでいるシーンに出くわして、特殊警備兵としてその隣で暴力ざたにならないよう、巨体のグローバルエリートが『Spa!』を立ち読みしながら見事に治安を守ったのだが、この中国人のバイトの青年の胸中を思い、たいへん胸が痛くなった。

異国の地で一生懸命働きながら勉強しているのに、こんな目に遭ってかわいそうだな、きっと日本は清潔で親切な人が多い、と信じてきたのだろうに。そして重慶とか武漢にいるご両親には心配かけまいと、「日本で友達もでき、楽しく元気にやってるよ」とでも言っているのだろうなと。

外国からの来客をもてなすのは、別に2020年まで待たなくてもよく、今、周りに暮らしている一人ひとりに優しく接することが、”お・も・て・な・し”ジャパンの第一歩である。

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