「スプラトゥーン2」期待に反しない正常進化 WiiUで大ヒットした続編、Switch版の中身は

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今回は前作の大ヒットを受けて、ローンチタイトルにはならなかったものの、やはりSwitchという新ハードを牽引する役割として、前作ユーザーと新規ユーザーを同時に満足させる使命を帯びた。

単純にタイトルの命運として考えても、続編は難しい立場にある。初代が面白くて、2や3が待ち望まれたけれど、発売された結果、どんどん失速していくタイトルなんてのは珍しくもなんともない。

クリエイターたちは当然面白いゲームを作りたくて、一生懸命に最初のタイトルを作る。それが評価されて売れればバンザイである。しかし、売れると続編の発売がマーケットの要求としてあがってくる。

それに答えようとしても、やりたいことが最初のタイトルでやり尽くされていると、2や3では出がらしのようなアイデアしか出てこずにマンネリ化して、そのタイトル自体がユーザーからそっぽを向かれ、忘れ去られていくようなことも少なくない。

逆に前作から大きく路線を変更してしまえば、それも既存のユーザーを手放すことにつながる。ヒット作というのは2作目、3作目とユーザーの興味を持続するほうが難しいのである。

新しい要素がゲームをより一層楽しむためのスパイスに

スプラトゥーン2は、初代と同様にナワバリバトルやガチバトルをメインとしながら、リーグマッチやサーモンランという新しい要素を付与させた。

これらの新要素によって学ぶことも多く、それがナワバリバトルやガチバトルをより一層楽しむためのスパイスになっている。そうして初代よりも確実により良く正当に進化したと言えるだろう。

市場にはまだSwitchを手に入れていない人も多く、初代のほうもまだまだ対戦が盛り上がっている。いずれ初代のイカたちも2の世界にやって来る。

また、今後追加されるであろう新しいブキや新しいステージ、新しいガチマッチのルールなども期待は大きい。ひょっとしたら、今現状以上の大型バージョンアップなどもあるかもしれない。これからもさまざまな遊びを提供してくれそうなスプラトゥーン2。しばらくはファンの関心を呼び続けるだろう。

赤木 智弘 フリーライター

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あかぎ ともひろ / Tomohiro Akagi

1975年栃木県生まれ。2007年にフリーターとして働きながら『論座』に「『丸山眞男』をひっぱたきたい――31歳、フリーター。希望は、戦争。」を執筆し、話題を呼ぶ。以後、貧困問題などをテーマに執筆。主な著書に『若者を見殺しにする国 私を戦争に向かわせるものは何か』『「当たり前」をひっぱたく 過ちを見過ごさないために』などがある。

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