上司との雑談が噛み合わない時の3つのコツ 「インスタ」の面白さを上司にどう伝える?

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意外と多く聞こえたのが、こうした若手世代のトレンドを、かみ砕いて知りたいというニーズだった。これも新しいものに敏感で、実はトレンド好きなバブル世代、団塊ジュニア世代といった、今の上司世代に特徴的な傾向といえそうだ。

ただ興味はあっても、年齢が上になるほど、新しいサービスやアプリを使いこなすのはハードルが高くなる。マンガや音楽などのカルチャーも新しい情報にふれるのはしんどくなる。「やってみればわかる」「読めばわかりますよ」というのは、あまりに不親切だ。

「そこでオススメなのが『上司世代でいうとアレと一緒ですよ』と、たとえ話で今のトレンドを伝える方法です」(原田さん)。

上司世代がピンとくる話に置き換えてあげる

たとえば、インスタグラム。言うまでもなく、写真をメインにしたスマートフォン・アプリで、10代、20代には圧倒的な支持を得ているが、上司世代はピンとこない人が多い。これに熱心に、自撮り画像をアップしたり、また人が撮った自撮りや料理や風景写真をチェックして「いいね!」と押しまくっている意味が皆目理解できない人は多い。

「そこで『インスタグラムって、かつてのファッション誌みたいなものなんですよ』とたとえて伝える。『昔はみんなファッションのトレンドを得るために雑誌を買って読者モデルの着こなしをチェックしていましたよね? けれど、今はインスタグラムにおしゃれな子たちが皆自撮りをアップしているからそこでトレンドがわかる。また自分も気軽に読者モデルのように画像をアップして、瞬く間に”いいね!”と瞬時に評価されるから、楽しいんですよ』といえば、『なるほど。雑誌か』とわかってもらえる。加えて、『さりげなく俺たち世代のこともちゃんと理解している。若いのに視野が広いなあ』と評価も高まりそうです」(原田さん)。

自分たちの世代のトレンドを言い換えられるような、上司世代がピンとくるモノやコトをストックしておく。それは世代間コミュニケーションを埋めるツールとなるだろう。

「ああ、LINEですか? 部長たちの時代のニフティサーブみたいなものですかね」
「You Tuberがなぜ人気か? バンドブームみたいなもので、誰でも気軽にステージにあがれて、ビッグになるチャンスがあるからじゃないですか」
「『キングダム』はけっこうみんな読んでいますね。課長の頃の漫画でいえば『蒼天航路』のような名作ですかね。え、『キャプテン』? ちょっと違いますね」

といった具合だ。いずれにしても若手世代と上司世代は、一歩踏み出せば、すぐに親しくなれるチャンスを秘めている。若手世代も、もちろん上司世代も、同世代だけに目を向けず、両方の世代と円滑にコミュニケーションをはかれる”二刀流”を目指すのが正解ではないだろうか。

箱田 高樹 カデナクリエイト

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はこだ こうき / Koki Hakoda

1972年新潟県生まれ。江戸川大学社会学部卒業後、カデナクリエイト入社。ビジネスマン向けの媒体を中心に執筆・編集を手掛ける。著書に『カジュアル起業~"好き"を究めて自分らしく稼ぐ~』、共著に『図解&事例で学ぶビジネスモデルの教科書』『クイズ商売脳の鍛え方』など。最新著に『課長・部長のための労務管理 問題解決の基本』(カデナクリエイト他著・マイナビ出版)。

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