永遠に文章が下手な人と、上達する人の「差」 プロたちがやっているテクニックを教えます

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例)当社が、A国に進出すべきかどうかというテーマで文章をまとめる場合。

素材グループ1
「わが社はA国の市場から撤退すべきである」と考えられる現地ヒアリング素材

さらに ←接続詞

素材グループ2
「わが社はA国の市場から撤退すべきである」を証明する競合データの素材

もちろん ←接続詞

素材グループ3
「A国から撤退したときには、このようなデメリットがある」を示す素材

しかし ←接続詞

素材グループ4
「そのデメリットは最小限で抑えられるであろう」を示す素材

しかも ←接続詞

素材グループ5
「A国を撤退したときのリソースをB国に回したときのメリット」を示す素材

というわけで ←接続詞

「A国からは撤退すべきだと提案します」(結論)

多くのプロが採用する手法

多くの方にエピソードを聞く手法でまとめた佐藤友美さんの近著『道を継ぐ』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

KJ法で素材を分類すると、文章が苦手な人がやりがちな「同じようなことを何回も繰り返し書いて文章が長くなってしまう」ことがなくなります。

また、グループ分けした素材を「接続詞」でつなぐと、どの順番で素材を並べると効果的かが一目瞭然になります。それだけではなく、論理破綻がある場合は、接続詞が不自然になるので、すぐ気づきます。

この方法は、提案書でも、パワーポイントなどで作るプレゼン資料にも使えるテクニックです。プレゼンの場合は、パワポの一枚一枚が、素材A、素材Bだと思ってください。もちろん、長い文章や論文を書く際にも、この手法が有効です。書籍1冊(8万〜10万字)でもこのやり方は使えます。

準備もなにもなく、いきなり書き始めるのに比べて、「①KJ法で分類→②接続詞でつなぐ」は一見、時間がかかって面倒のように思われるかもしれません。

でも、この作業をしておくだけで、ぐっと「わかりやすい」文章が書けるようになります。筆者だけではなく、多くのプロのライターさんが採用している手法です。ぜひ、参考にしてみてください。

次回からも「書く」ことがラクになる、ちょっとしたコツについてお話しいたします。

佐藤 友美 ライター・コラムニスト

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さとう ゆみ / Yumi Sato

1976年北海道知床半島生まれ。テレビ制作会社のADを経て文筆業に転向。元東京富士大学客員准教授。

書籍ライターとして、ビジネス書、実用書、教育書等のライティングを担当する一方、独自の切り口で、様々な媒体にエッセイやコラムを執筆している。

著書に8万部を突破した『女の運命は髪で変わる』(サンマーク出版)、『道を継ぐ』(アタシ社)など。理想の男性は冴羽獠。理想の母親はムーミンのママ。

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