「話がわかりやすい」人は一体何が違うのか 理系作家がそのナゾを解き明かす
相手にわかるように話したつもりなのに、意図が伝わらなかったり、誤解されたり……。仕事上でのコミュニケーションの悩みは尽きないものです。特に、自分と違う業界や職種の人とのやり取りは知識のベースが違うだけに、すれ違いも多くなります。いったい、どうすればよいのでしょうか。
「数学」「宇宙」「脳科学」……あらゆる理系の専門知識を、わかりやすく多くの人に伝える――。サイエンスライターとして、またTVのコメンテーターとして日々それに取り組んできた竹内薫氏は、「伝えること」のプロでもあります。その竹内氏に、「わかりやすく伝えるコツ」について聞きました。
知識が豊富でも、話がわかりにくいと生き残れない
「話がわかりやすい人」と「話がわかりにくい人」。あなたの周りには、どちらが多いですか?
話がわかりにくい人を相手にすると大変です。
「結局何が言いたいの?」とやきもきしたり、意思疎通がうまくいかずミスが生じたり、いらぬトラブルを引き起こします。わかりやすさが求められるのは仕事の場面だけではありません。家族や友達との会話も同じ。
たとえば、昨日見た映画のあらすじ。
「ヤバい! マジで面白かった!」
「どこが?」
「え、えーと……」
これでは、本当に面白かったのかどうか、疑われてしまいます。
今日の出来事、駅から待ち合わせ場所への行き方、部下への仕事の指示……相手に伝えなければならない情報は日々たくさんあります。それがいちいちわかりにくかったら、相手にストレスを与えてしまいます。
ここでは、私がサイエンス作家として、理系のエピソードを文系の方にもわかってもらうために意識してきた、「わかりやすく説明する」技術を紹介します。
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