なぜか「すごい!」と言われる人の話し方 正しいかどうかでは、人の心はつかめない
米国は「話し手責任の文化」
スピーチについて、日本と米国で決定的に違うことがあります。それは米国は「話し手責任の文化」、日本は「聞き手責任の文化」だということです。
日本は聞き手責任、つまり相手の言わんとしていることを聞き手が「察する」ことでコミュニケーションが成り立つ文化であるのに対し、米国は話し手責任、言うなれば「話してなんぼ」の世界。言いたいことが相手に伝わらなければ、悪いのは話し手なのです。だからこそ、人の上に立つ人間は「パブリック・スピーキング」、つまり人前で伝える力、プレゼン力が必須と言われます。
たとえば、米メトロポリタン・オペラの前総支配人ジョゼフ・ヴォルピー氏は、大道具見習いからトップの座に登り詰めた、アメリカンドリームを絵に描いたような人ですが、彼が管理職に抜擢されたときにまずやったことが、パブリック・スピーキングの授業を受けることでした。


















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