プレゼンは至高のエンターテインメントだ!  デキる人が手を抜かない「教養」の重要性

✎ 1〜 ✎ 46 ✎ 47 ✎ 48 ✎ 最新
拡大
縮小
一流のシナリオ、一流の役者がそろって、感動は作られる(撮影:『JMPA』日本雑誌協会代表取材)

コミュニケーション能力(コミュ力)は、ビジネス社会で必要な最強スキルだ。その中でも、これからのグローバル競争社会を生き抜くカギとなるのが、人前で話す力、すなわち「パブリックスピーキング力」だろう。

パブリックスピーキングと聞くと、プレゼンやスピーチなど大勢の人の前での場面を想像する人も多いが、相手が少人数の商談や打ち合わせでの話し方なども含め、ビジネス、プライベートのあらゆる機会に力を発揮する、現代人に必須の「教養」でもある。どのようにしたら、その力は身につくのか。今回は、カリスマ経営者、日産のカルロス・ゴーン社長のスピーチ執筆を手掛けてきたスピーチライターの秘訣を交えて、「スーパーエリートのコミュ術」をご紹介する。

AIとの競争で問い直されるリテラシー

この連載の一覧はこちら

スピーチイベントとして知られる「TED Conference」の主宰者クリス・アンダーソンは、最新刊『TED TALKS スーパープレゼンを学ぶTED公式ガイド』において一瞬にして動画を世界に共有できるテクノロジーの発達により、スピーチやプレゼンが強力な伝播力を持つ「パブリックスピーキング革命」が起きていると指摘する。

パブリックスピーキングとは、人工知能(AI)との競争で改めて問い直されるリテラシーという同氏の指摘が意味するところは、重要だ。すなわち、パブリックスピーキング力とはAIによって置き換わられることのない、最強最高の現代人の武器なのである。

こういった意識の強いアメリカでは、パブリックスピーキングに対する学習欲がすさまじく高く、教育や研修の機会も星の数ほどあるのだが、日本では、ビジネスの場での「プレゼン」スキルなどを学ぶ講座などはあっても、本格的なパブリックスピーキングを習得する機会は限られている。また、人の心をゆり動かし、説得する最もパワフルな「リーダーシップツール」なのに、政治家、企業経営者などの間でも、そこに情熱や手間をかけようという人はほとんどいない。

次ページ細部まで周到に準備されている
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT