フリン「爆弾証言」あれば、トランプは終わる 「トランプvsミュラー」勝敗の分かれ目とは?

✎ 1〜 ✎ 19 ✎ 20 ✎ 21 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

日本的な学習能力は、“死中に活”を求めるものであり、その“活”は「動」でなく「静」である。アメリカ社会では、そんな学習能力は未発達といっていいだろう。法律でいえば、アメリカ法はイギリス法を継受している。ヨーロッパの大陸法に学んでいない。そこにアメリカの陥りがちな弱点がある。

これに対して、日本はアメリカ法にも、ヨーロッパの大陸法にも学んでいる。それこそ世界のありとあらゆる法に学んでいる。円熟した世界の法を学び、それによって判断基準にバランスがとれるようになっている。アメリカが日本に学ぶべきはその点ではないだろうか。

日本的「学習能力」を存分に発揮せよ!

本欄で繰り返し指摘しているが、トランプ大統領は相当な日本びいきだ。日本びいきの愛娘イヴァンカ氏の影響もあり、日本的なものを少しずつ学んでいるように思える。

日本的な学習能力については、アメリカンヒーローであり、エリートでもあるミュラー氏よりも、エリート街道から少し外れ、舌禍騒動ばかり起こすトランプ氏のほうが、身に付けているように思われる。

その例として、トランプ氏は、時々、日本式のお辞儀をして見せる。部下に会ったりしたとき、「イヨッ!」と手を上げてあいさつする直前、頭を下げてお辞儀をする。それはごく自然な仕草に見える。不遜な人物ではない証拠である。

バラク・オバマ前大統領が天皇陛下に深々と頭を下げてお辞儀をしたとき、アメリカ本国では批判の声があった。トランプ大統領はそれに与しない。オバマ氏以外に日本式お辞儀ができるアメリカ大統領はトランプ氏をおいていない。

それはトランプ大統領が日本を認めている証拠である。今後の日米交渉においては、政治・外交の場であれ、ビジネスの場であれ、日本側は日本的学習能力を存分に発揮せよ、と声を大にして言いたい。

湯浅 卓 米国弁護士

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ゆあさ たかし / Takashi Yuasa

米国弁護士(ニューヨーク州、ワシントンD.C.)の資格を持つ。東大法学部卒業後、UCLA、コロンビア、ハーバードの各ロースクールに学ぶ。ロックフェラーセンターの三菱地所への売却案件(1989年)では、ロックフェラーグループのアドバイザーの中軸として活躍した。映画評論家、学術分野での寄付普及などでも活躍。桃山学院大学客員教授。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事