ゼネコン工事凍結が「経済再開」に逆効果な理由

トランプ流「アメリカ再開」から学ぶべき勘所

清水建設をはじめとして、国内ゼネコンは建設工事を一時中断している(写真:ロイター/アフロ)

「アメリカを再び開く(オープニングアップ・アメリカアゲイン)」と呼ばれるドナルド・トランプ大統領が主導するガイドライン(政府指針)が発表されたのは、4月16日の夜だった。3段階に分けて順序づけられ、ソーシャルディスタンシング(社会的距離の確保)を継続しながら、各州の事情に応じて経済再開を徐々に実現するというものである。

“反トランプ”メディアは「経済を医療に優先させている」と批判的だ。しかし、トランプ大統領は「医師、看護師、病院関係者、軍隊、さらにコロナ対策業務に携わる運輸関係者、食品関係者などの活動を支援するために、経済再開は欠かせない」と明言している。

つまり、「経済か、医療か」の二者択一ではなく、医療プロフェッショナルたちを支え続けるため、経済と医療のシナジーを働かせることによって「アメリカ再開」を実現するという基本方針を明確にしたのだ。

株価急回復をもたらした"合わせ技"

トランプ大統領はガイドライン発表後、テキサス州など南部や中央部の州がそれぞれの方針の下で徐々に「アメリカ再開」を実現していく姿を、美しいモザイク・パズルにたとえている。アメリカには広大な州が多くあり、それぞれ独自性が強い。連邦政府と各州政府がうまく連携していかなければ、美しいモザイク・パズルは成り立たない。

今回のガイドラインの内容については、ホワイトハウスと全米50の各州知事との間で事前の擦り合わせがなされていた、と主要のメディアが伝えている。それでも、ホワイトハウスと各州知事との間に多少の意見の開きはある。

例えば、今回のガイドラインに学校の再開が第2段階とされていることについて、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は反対している。「学校の再開はビジネスの再開とリンクすべきだ」と主張し、「働く親たちにとって、学校はチャイルドケアでもある」と語っている。

それでもガイドラインの発表直後、ニューヨーク証券取引所とNASDAQの株式市場は急回復した。その材料としては、「経済再開」を明示したガイダンスのほかに、もう一つの明るいニュースが“合わせ技”になっている。

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