男子負かした「女子サッカーチーム」の凄み

サッカー王国スペインで話題

13の少年チームを抑えてリーグ優勝した女子チームのAEMリェイダ(写真:Samuel Aranda/The New York Times)

ポニーテールをしたフォワードの選手が、雨が降り注ぐなかディフェンスを振り切り、低い弾道のシュートを放つと、ボールはゴールキーパーが伸ばした腕をすり抜けた――。

13の少年チームを抑えて優勝を収めた

今シーズン38ゴール目となるその正確なシュートで、アンドレア・ゴメス(13)はチームの得点王になった。

ゴメスに得点を許した少年たちは、この相手チームの選手が初めてではない。ゴメスと彼女のチームメートの少女たちは、シーズンを通して少年チームと対戦。好成績を収め、最近、スペインのジュニア地区リーグで13の少年チームを押さえて優勝を収めた。

「サッカーは男の子だけのものではないということを、いつも示そうとしている」とゴメスは言う。「テクニックが優れていれば、体力的に劣っていてもそれを補うことができる」。

米国やその他の一部の国では、サッカーの世界で女性が、男性以上に成功を収めることも珍しくない。しかしスペインでは、2015年の女子ワールドカップに代表チームが初出場したものの、女子サッカーの地位は低い。

スペインの女子サッカーのトップリーグが企業と主要なスポンサー契約を初めて結んだのは昨夏のことで、リーグ立ち上げから30年が経っていた。国内トップのクラブであるレアル・マドリードは女子チームを設けていない。

ゴメスはアマチュアクラブのAEMリェイダに所属。同チームは約10年前から少女たちの育成を重点的に行っている。そして、少女サッカーのリーグで優勝した2014年、AEMは初めて少年リーグに登録した少女チームの1つとなったのである。

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