アディダス、加速する驚異的快進撃の舞台裏

サッカーや男性向けだけじゃない強みとは?

今年3月、原宿に開業した原宿の旗艦店。原宿周辺の都市型ランナーをターゲットとしている(記者撮影)
スポーツメーカー世界2位の独アディダス。現在の業績は絶好調で、2016年12月期は売上高192億9100万ユーロ(約2兆3816億円)、純利益も10億1700万ユーロ(約1255億円)と創業以来初めて10億ユーロを突破した。首位の米ナイキ(2016年5月期の売上高は323億7600万ドルで約3兆6377億円)とともに、3位以下を大きく引き離す。
アディダスは2020年までの中期戦略で、東京、ニューヨーク、ロサンゼルス、パリ、ロンドン、上海の6都市をキーシティ(重要都市)に位置付け、投資を集中させる方針を掲げている。具体的には、ロボットを活用した靴生産などの「デジタル化」と「女性向け商品」で攻勢をかける考えだ。2016年10月に就任し、この度初来日したカスパー・ローステッドCEOと、アディダス ジャパンのポール・ハーディスティ社長に戦略をどう実行するのか聞いた。

東京は世界でも大きな役割を果たす市場

――東京を含むキーシティの収益を、2020年までに2015年比で倍にする計画だ。東京の特徴や成長性をどう分析しているか。

カスパー・ローステッド/1962年デンマーク生まれ。米オラクル、米ヒューレット・パッカードなどを経て、2005年独ヘンケル入社、2008年ヘンケルCEO。2016年8月アディダス入社、同10月からCEO(撮影:尾形文繁)

ローステッド東京の特徴は2つある。1つめは、ファッションのトレンド、流行の多くは東京発祥でもあり、世界的に影響力があるということだ。もう1つは、日本の消費者はスマートフォンをよく活用するなど、デジタル技術に親しみ、精通しているということだ。

多くのテクノロジー、イノベーションが日本から生み出されている。2020年には五輪が開催されるので、東京は世界に対して一層大きな役割を果たしていくことになるだろう。

ハーディスティ実際に、日本発のコラボレーションは長年の歴史がある。山本耀司氏とのコラボブランド「Y-3(ワイスリー)」を皮切りに、有名デザイナー・ファッションブランドとコラボしてきた。

超軽量ランニングシューズの「adizero(アディゼロ)」と、アルミの小片が肌に接触して冷感をもたらすウエア「CLIMACHILL(クライマチル)」。この2つのテクノロジーは日本で誕生したものだが、今ではグローバルで展開される商品だ。ラグビーのワールドカップ(2019年)や東京五輪は、アディダスとしても注目度はとても高い。

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