アディダス、加速する驚異的快進撃の舞台裏 サッカーや男性向けだけじゃない強みとは?
女性向けは商品を作るだけではダメ
――日本では女性向けのスポーツ体験コミュニティ「MeCAMP(ミーキャンプ)」を立ち上げ、消費者参加型のイベントを定期的に開催している。
ローステッド:ミーキャンプはすごくいいと思う。ロンドンでも活性化策として、常設の女性専門スタジオを作った。地域の女性をターゲットとして、ヨガ、ランニング、フィットネスなどさまざまなプログラムを展開している。その地域向けにカスタマイズされたプログラムを提供することで、各都市でコミュニティを構築していきたい。
ハーディスティ:日本もミーキャンプだけではない。2月には女性専用のランニングシューズをリニューアルし、原宿に女性向けランニングステーションを期間限定で設置した。女性特有のニーズを取り込むために、商品と活性化策を1つのパッケージとして展開することが重要だ。
――2016年は主要市場で2ケタ増収となり業績が大きく伸びた。特に、米アンダーアーマーの台頭で苦戦が続いていた米国で勢いを取り戻せた要因は何か。世界首位の米ナイキをどう追っていくのか。
ローステッド:米国での成功はここ2~3年の話だ。今までは、欧州など他地域で展開していた商品をそのまま米国に投入していたためうまくいかなかった。徐々に米国向けに企画した商品を増やしたのが成功の一因になったのではないかと考えている。
米国で成長できたが、まだまだ満足していない。また、テニスのようにナイキとアディダスで1対1の試合をしているわけではない。毎年市場シェアと利益率を伸ばしていくことが最も重要なことだ。
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