アディダス、加速する驚異的快進撃の舞台裏 サッカーや男性向けだけじゃない強みとは?

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女性がヨガなど、様々なスポーツを無料で体験できるコミュニティ「MeCAMP(ミーキャンプ)」。2017年は年間2000人の参加を目指す(記者撮影)

女性向けは商品を作るだけではダメ

――日本では女性向けのスポーツ体験コミュニティ「MeCAMP(ミーキャンプ)」を立ち上げ、消費者参加型のイベントを定期的に開催している。

ローステッドミーキャンプはすごくいいと思う。ロンドンでも活性化策として、常設の女性専門スタジオを作った。地域の女性をターゲットとして、ヨガ、ランニング、フィットネスなどさまざまなプログラムを展開している。その地域向けにカスタマイズされたプログラムを提供することで、各都市でコミュニティを構築していきたい。

ハーディスティ日本もミーキャンプだけではない。2月には女性専用のランニングシューズをリニューアルし、原宿に女性向けランニングステーションを期間限定で設置した。女性特有のニーズを取り込むために、商品と活性化策を1つのパッケージとして展開することが重要だ。

――2016年は主要市場で2ケタ増収となり業績が大きく伸びた。特に、米アンダーアーマーの台頭で苦戦が続いていた米国で勢いを取り戻せた要因は何か。世界首位の米ナイキをどう追っていくのか。

ローステッド米国での成功はここ2~3年の話だ。今までは、欧州など他地域で展開していた商品をそのまま米国に投入していたためうまくいかなかった。徐々に米国向けに企画した商品を増やしたのが成功の一因になったのではないかと考えている。

米国で成長できたが、まだまだ満足していない。また、テニスのようにナイキとアディダスで1対1の試合をしているわけではない。毎年市場シェアと利益率を伸ばしていくことが最も重要なことだ。

常盤 有未 東洋経済 記者

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ときわ ゆうみ / Yuumi Tokiwa

これまでに自動車タイヤ・部品、トラック、輸入車、楽器、スポーツ・アウトドア、コンビニ、外食、通販、美容家電業界を担当。

現在は『週刊東洋経済』編集部で特集の企画・編集を担当するとともに教育業界などを取材。週刊東洋経済臨時増刊『本当に強い大学』編集長。趣味はサッカー、ラーメン研究。休日はダンスフィットネス、フットサルにいそしむ。

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