「ユニクロは"狂気"の会社」 『ワークマン』ヒットの仕掛け人が語る「ユニクロの背中ぐらいは見たい」の"真意"
作業服チェーンだったワークマンが、一般の消費者にターゲットを広げて10年になる。ロードサイドの作業服チェーンが、ショッピングセンターに店舗を構え、ヒットアイテムを次々と生み出すとは、当時は想像もしなかった。ヒットメーカーであるワークマン専務の土屋哲雄さんに10年の振り返りと、経営の秘訣を聞いた。
2月9日、東京・有楽町の東京国際フォーラム。ワークマンの新製品展示会場は、春物カラーの明るい雰囲気に包まれていた。元レスリング選手の吉田沙保里さんと、タレントの武井壮さんも登壇し、会場を盛り上げる。
ワークマンが、一般消費者向けにプライベートブランドの強化に乗り出したのは2016年。18年にはアウトドアウェアの「ワークマンプラス」、20年には女性客をターゲットにした「#ワークマン女子」と業容を広げていった。ららぽーとなど大型ショッピングセンターにも出店し、1088店舗(2025年12月時点)にまで拡大している。
ユニクロは巨艦 水鉄砲じゃ勝てない
――9年前、初めて取材した展示会は上野の小さな会場でした。土屋さんに「どうすれば売れますかね」と聞かれたのでびっくりしました。正直、ここまで大きくなるとは思いませんでした……。
私もそうです、意外と当たりますね。作業服屋だから作ってもすぐには売れないと思ったんです。10年、20年かかるかなと。でも、生産量を3割から10倍にまで増やすまでになり、かなり販促力がついたんじゃないですかね。
――防水や透湿性の高さといった作業服の機能性が、一般客にも受けると考えての拡大でした。ターニングポイントはいつでしたか。
やっぱり18年の「ワークマンプラス」です。これまで「作業服命」できた会社がいきなりアウトドアですから。最初は悲惨な目にあうのを覚悟していました。でも、3時間待ちの行列ができた。次に女性をターゲットにした「#ワークマン女子」。ただ、「女子」で感じたのがユニクロとの大きな差です。影すら見えない。何年たっても、永久に追い付かないことがわかりました。しょぼしょぼやっていてはダメで、大きな商品に頼り、太刀打ちできないような機能性で、大砲を打たないと。相手は巨艦ですから。


















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