「お1人様」主義者はどこまで1人でOKなのか 男女差が顕著!「1人○○」ランキング大発表

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「絶叫マシン・オタクなので、とにかく全国津々浦々の絶叫マシンを制覇していますよ(40代・男性)」という彼にとっては、遊園地とは自身の達成感のために行く場所であり、ひとりで行くかどうかは問題ではないのです。

それでも周りから好奇な目で見られたりするのは気にならないのでしょうか?「それは自意識過剰ですよ。他人なんて思ったほど自分のことなんか見ちゃいません。もちろん自分自身も寂しくないし、むしろ効率的に回れて気分がいいです」とのこと。

ソロ男とソロ女を比較してみると、男女差がみてとれます。遊園地や花火大会、祭り・縁日、さらには音楽フェスなどいわゆるレジャー系については、いずれもソロ女のほうがひとりで行く割合が高くなっています。

逆に、ソロ男が高いのは、海水浴、スキー場などのスポーツ系と、焼き肉、回転ずし、ラーメン屋、牛丼屋、立ち食いソバ屋など日常の外食関連に集中しています。面白いのは、「行列のできる話題の店」にひとりで行けるのはソロ男のほうが多いことです。食に対するソロ男の貪欲さがわかります。以前、「外食費は1家族以上!独身男は『よき消費者』だ」という記事において、ソロ男の外食費が突出して高いと紹介しましたが、まさにこうした「ひとり外食」を多用しているからでしょう。

ソロ男は「ひとり飯」を好み、ソロ女は「ひとりレジャー」を好むというところでしょうか。

さすがにひとりバーベキューは寂しい!?

ところで、そうした「ひとり○○」が好きなソロモンたちにとってもさすがにハードルが高いのが「ひとりバーベキュー」で、さすがに男女とも最下位でした。ひとり飯を好むソロ男でさえたったの6%しかいません。今では「ひとりバーベキュー」用の商品開発もされており、話題にはなっています。とはいえ、「ひとりバーベキュー」が今後ブームになるとは思えません。バーベキューはワイワイやったほうが楽しい、とソロ男の私でも思います。

いずれにせよ、以前は群対応ばかりだった店やサービスが、こうした「ひとり○○」への個の対応拡充が進んでいることは決して悪いことではないと思います。

荒川 和久 独身研究家、コラムニスト

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あらかわ かずひさ / Kazuhisa Arakawa

ソロ社会および独身男女の行動や消費を研究する独身生活者研究の第一人者として、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・Webメディアなどに多数出演。著書に『「居場所がない」人たち』(小学館新書)、『知らないとヤバい ソロ社会マーケティングの本質』(ぱる出版)、『「一人で生きる」が当たり前になる社会』(ディスカヴァー携書)(ディスカヴァー携書)、『結婚滅亡』(あさ出版)、『ソロエコノミーの襲来』(ワニブックスPLUS新書)、『超ソロ社会』(PHP新書)、がある。

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