「米国は世界の縮図、メルカリは必ず勝つ」 フリマアプリ最大手、山田社長の野望とは?

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「あるべき姿にはまだ遠い」と語る山田社長。海外事業はこれからが本番だ(撮影:梅谷秀司)

──ベンチャーキャピタルなどから126億円を調達。日本随一のユニコーン企業(企業としての評価額が10億ドル以上かつ非上場のベンチャー)といわれていますが、今後の資本政策をどう考えていますか。

米国が黒字化しておらず、安定的に収益を出せるセオリーが確立していないのではっきりとは言えない。ただ最短距離で成長できるよう、色々なオプションは考えており、あらゆる投資家とコミュニケーションを続けている。

金額の多寡に関係なく、売却するつもりはない

──山田社長はかつて創業したウノウを売却した経験があります。売却の見通しは?

僕自身は、当時も「世界で使われるネットサービスを作る」というミッションを持っていた。売却先のゲーム会社・Zynga(ジンガ)は世界に億単位のユーザーを抱えている会社で、その一員になれば、自分たちのサービスも世界にユーザーを広げられるかもしれないと。独立性か、ミッションか。どちらを取るか考え、出した結論だった。

だが、その後ジンガも調子を落とし、「日本の担当として日本のビジネスだけ見てくれ」と方針転換があったが、それは本意ではなかったので辞めた経緯がある。メルカリはまだ自分たちで成長させられる余地が大きいと感じている。金額の多寡に関係なく、売却するつもりはない。

──現状の自己評価は?

時間が経たないとわからない。この一年もまだまだやれたと思うことばかりだし、会社のあるべき姿にはまだまだ遠い。

長瀧 菜摘 東洋経済 記者

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ながたき なつみ / Natsumi Nagataki

​1989年生まれ。兵庫県神戸市出身。中央大学総合政策学部卒。2011年の入社以来、記者として化粧品・トイレタリー、自動車・建設機械などの業界を担当。2014年から東洋経済オンライン編集部、2016年に記者部門に戻り、以降IT・ネット業界を4年半担当。アマゾン、楽天、LINE、メルカリなど国内外大手のほか、スタートアップを幅広く取材。2021年から編集部門にて週刊東洋経済の特集企画などを担当。「すごいベンチャー100」の特集には記者・編集者として6年ほど参画。2023年10月から再び東洋経済オンライン編集部。

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