「米国は世界の縮図、メルカリは必ず勝つ」 フリマアプリ最大手、山田社長の野望とは?
──あのLINEもフリマアプリ事業からは撤退しました。
競合との差は、実は本当にわずかなもの。100人がアプリをインストールしてくれたとして、そのうち出品してくれるのが10人か、11人かという程度の違い。でも、その蓄積が決定的な差を生む。愚直に使いやすさの改善を続けていくのみだ。
──以前は、フリマアプリのニーズに対する疑問の声もありました。
楽天が始まったときには「誰がネットで物を買うんだ」と言われ、(スタートトゥデイが運営する)ゾゾタウンが出たときには「さすがに着るものは買わない」と言われ、でも結局全部覆されて「人は何でもネットで買うよね」という感覚が根付いた。
フリマアプリも同じ。最近は若い女性ばかりにとどまらず、ゴルフ・釣りグッズなど40〜50代男性の売買まで着実に広がっている。
基本的には「性善説」でやってきた
特にスマホはもう、若い人にとってほとんど体の一部になっている。だから、店頭に出向いて服を買うのも、スマホを通して買うのも、感覚的にはそこまで変わらないのではないか。加えてEC化率を見ると、日本はまだ数%。10%を超えている国もあるので、まだまだ伸びしろが大きいはず。
CtoCの買い物は、年配の方には抵抗が大きいかもしれないが、一度慣れると決済や配送の便利さにハマるはず。実際、メルカリも2013年のサービス開始以来、年齢に関係なく当初から継続して利用してくれているユーザーは多い。
──ユーザーが大きく広がった決め手は?
あまり制限を設けず、何でもやり取りしていいというスタンスでやってきたことが大きい。もちろん、問題が起きれば会社としてすぐに対応する。そこはバランスで、基本的には性善説で考えている。
──ゲームアカウントの売買も可能ですが、トラブルはないですか?
規定違反に当たるような出品がないかつねにパトロールしているが、(ゲームアカウントの売買を含め)トラブルはほとんど起きていない。買い手のおカネは一度われわれが預かり、商品の到着や評価を待って、互いが納得した後に渡す手順になっている。
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