仕事のできない人は悪徳セミナーに騙される 裏側にある「巻き上げ」のカラクリを知れ
セミナーはキャッシュフローの優等生
「金回りがとてもいい」ということもセミナービジネスの魅力のひとつです。普通の商売は、「商品を業者から仕入れて、それを顧客に買ってもらう」というのがオーソドックスなビジネスの流れ。この場合、業者に代金を支払うタイミングと顧客からおカネが入ってくるタイミングには、ズレが生じることが大半です。つまり、現金が手元に入ってくるのは、業者への支払いを済ませた後になります。
小売りのように顧客が個人のエンドユーザーであれば、そのズレは比較的小さくて済みますが、顧客が大企業(法人)の場合、そのズレはもっと大きくなります。支払いは「商品を納めてから翌々月末」というケースが当たり前になります。だから、「商売はうまくいっているのに、いつも資金繰りに苦しんでいる」という会社も少なくないのです。
筆者の実家は建設会社を経営しているのでそれが痛いほどわかります。この業界は仕事が終わってから下請会社に入金されるのが3~6カ月後というのが慣例です。仕事をもらってもおカネが入ってくる前に、従業員の給料や資材費を払わなければいけないので、銀行のつなぎ融資や手数料を払って手形を割るほど、資金繰りがきついのが現状なのです。だから、仕事は順調にいっているのにキャッシュフローが回らないために経営が立ち行かなくなる、いわゆる「黒字倒産」といった事態も起こります。
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