仕事のできない人は悪徳セミナーに騙される 裏側にある「巻き上げ」のカラクリを知れ

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その場の雰囲気に流されてはいけません(写真:Graphs / PIXTA)
「起業家育成プログラム」と称しながら、実態は訪問販売員を育てるという内容のセミナーに勧誘したとして、福岡県警が11月14日、福岡のセミナー企画会社経営者ら男女5人を特定商取引違反(事実の不告知)などの疑いで逮捕しました。
「自分の能力を高めたり、ビジネスのノウハウが学べたりするセミナーの中には、一部の悪徳業者が思わぬ落とし穴を仕掛けていることがある」と、『1万人を見てわかった 起業して食える人・食えない人』の著者でセミナーやビジネス講座の講師でもある松尾昭仁氏が指摘します。

セミナーはキャッシュフローの優等生

「金回りがとてもいい」ということもセミナービジネスの魅力のひとつです。普通の商売は、「商品を業者から仕入れて、それを顧客に買ってもらう」というのがオーソドックスなビジネスの流れ。この場合、業者に代金を支払うタイミングと顧客からおカネが入ってくるタイミングには、ズレが生じることが大半です。つまり、現金が手元に入ってくるのは、業者への支払いを済ませた後になります。

小売りのように顧客が個人のエンドユーザーであれば、そのズレは比較的小さくて済みますが、顧客が大企業(法人)の場合、そのズレはもっと大きくなります。支払いは「商品を納めてから翌々月末」というケースが当たり前になります。だから、「商売はうまくいっているのに、いつも資金繰りに苦しんでいる」という会社も少なくないのです。

筆者の実家は建設会社を経営しているのでそれが痛いほどわかります。この業界は仕事が終わってから下請会社に入金されるのが3~6カ月後というのが慣例です。仕事をもらってもおカネが入ってくる前に、従業員の給料や資材費を払わなければいけないので、銀行のつなぎ融資や手数料を払って手形を割るほど、資金繰りがきついのが現状なのです。だから、仕事は順調にいっているのにキャッシュフローが回らないために経営が立ち行かなくなる、いわゆる「黒字倒産」といった事態も起こります。

次ページ先に参加費が振り込まれるビジネスのため
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