アベノミクスで、本当に給与は上がるのか? 給与増を勝ち取るための、”現実的な”戦略

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先日の東京都議会議員選挙、自民党の圧勝っぷりにはすさまじいものがありました。その背景に感じられるのは、アベノミクスによる景気回復、そして給与アップへの国民の強烈な期待です。はたして、本当にアベノミクス効果で給与は上がるのか? すでに期待感が先行する形で、消費が上向きに推移しています。

内閣府の消費動向調査によると、自己啓発、スポーツ活動費、コンサート、遊園地等娯楽費、レストラン等の外食費、耐久消費財の買い替え、旅行といった大半の消費志向がプラスに転じています。確かに最近、休日の行楽地や夜の繁華街をウォッチすると、昨年と比較して活気が出てきているように感じます。ちなみに、当方が外食産業の経営者に取材したところ、客単価が上昇しているうえ、深夜営業時間帯の利用者が増えているとのこと。ただ、こうした消費を支えているのは、

《実際に収入がアップしたのではなく、気分的な消費意欲の向上》

にすぎません。

「きっと収入が上がるに違いない。日本の将来も明るくなってきた」

という希望的観測を基にした消費には限界があります。そろそろ、収入が増える手応え、実感がほしいタイミングになってきました。取材していても、

「株価が上がるだけでなく、懐が潤う道筋を知りたい」

と、自分の収入アップに対する関心が高まっています。では、普通に仕事をしていれば、まもなく収入は増えるのでしょうか? もし増えないとしたら自分だけでも収入を上げる方法があるのでしょうか? 今回は収入アップの可能性をテーマに書いてみたいと思います。

ボーナス増に素直に喜んでいいのか?

さて最近、日本政府が経団連(つまり、大企業)に賃上げを要求しました。これは、かなり異例なことではないでしょうか? 2013年2月、安倍晋三首相がデフレ脱却に向けた経済界との意見交換会で、

「業績が改善している企業においては、報酬の引き上げを行うなどの取り組みをご検討いただきたい」

と発言。デフレ傾向の収入に歯止めをかけるべく、政府が動いたのです。すると呼応するように円安の恩恵を受ける自動車大手をはじめ、電気、流通業界と年間一時金(ボーナス)を増額。期待が高まる回答が相次ぎました。ただ、この回答にはわなが隠れています。

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