アベノミクスで、本当に給与は上がるのか?

給与増を勝ち取るための、”現実的な”戦略

考えてみればいくつもあります。この中で、自分の努力と関係なく得られる恩恵が、定期昇給。これに関しては、今後はもう期待してもムダかもしれません。

《正社員こそ、右肩上がりの収入を会社から搾り取る温床》

と考える会社が増えてきたからです。そこで、この定期昇給を見直す、廃止する企業が増えています。ちなみに日本経団連「2012 年人事・労務に関するトップ・マネジメント調査結果」によると、」定期昇給制度をもっていない企業がすでに全体の5分の1に及んでおり、

「年功的な昇給割合を減らしたい」

と考える企業が過半数を超えています。同じ会社に長く勤務していれば収入が上がる時代ではなくなったことが、ここから再確認できます。

進むのは成果主義ではなく、”選抜”

次に考えなければならないのは、収入アップにつながる基準を知ること。企業は経営上のコスト(費用)として最大規模を占める人件費をどのように分配していくか、を深く考えるようになってきました。本来であればドラスチックに成果主義に移行したいというのが企業の本音ですが、勤務時間単位での支払いが大前提とされる日本の雇用体系で

「成果の出ない社員には給与は払わない」

などと叫んだら、ブラック企業として総スカンをくらうリスクが極めて高いでしょう。ゆえに大胆な成果主義を導入し、賃下げを敢行しようとする会社はありません。ただ、人件費をむやみに増やさないため

《昇進・昇給する人を誰にするか?》

を明確に基準化して絞り込んでいきたいと考えています。これまでは

・30歳のモデル賃金は750万円
 ・35歳が課長になる平均的な時期

などと、平準化していた昇進・昇給の道を「狭き門」とするのです。結果として若くして、収入が変わらない人と毎年のように収入が上がっていく人と、社内で「2極化」が起きます。その差が5年もすれば数百万円になっていくのは間違いありません。

ちなみに「若くして」大きく収入で差がつく賃金体系をすでに導入している企業は、いくつも存在しています。取材したネット系企業では、30歳の同期社員で年収1000万を超える管理職と400万円台の一般社員がいました。かなり収入で大きな差が出ています。人事部に背景を尋ねたところ、

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