鴎友は中3で英単語100万語を読破する 鴎友学園 吉野明校長に聞く

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正解の実験工程を教えてそれをなぞるような教え方は、学問ではないと思います。中にはビデオを見せて「はい、終わり」という学校もあるようですが、それは生徒たちの好奇心を刺激する機会を失っているだけで、非常にもったいないことだと思います。白衣を着て自分たちで実験をすることで、生徒たちにはびっくりして、感動して、楽しんでもらいたいですね。

取材の途中に校長自ら学校を案内してくれた。立ち入った理科室では生徒たちが、顕微鏡で葉についている微生物の観察実験の最中だった。鴎友の理科は実験中心だ。生物の実験では顕微鏡をのぞくところから、地学の実験では天体望遠鏡を組み立てるところから始めまる。ミクロの視点とマクロの視点を両方身に付けてほしいというのが狙いだという。

――鴎友ならではという取り組みはありますか?

うちならではですか……。女子校の人間関係というのは非常に見えにくいのです。多分、男子校では見えやすいと思います。男子同士の関係というのは、ケンカのような直接的な対立があったり、先輩、後輩というわかりやすい序列が重んじられる場所です。いじめがあったとしてもわかりやすいと思います。

“3日に1回席替え”ルールの意味は?

ですが、女子同士だと2~3人規模の小さなコミュニティが乱立して、縦の関係よりも横の関係が重視されます。よく女子校で言われるのが、「仲がいい友達はできた?」と聞くと、たいてい出席番号が近い人が多いということ。それに、男子校出身の方には信じられないことだと思いますが、女子はよく連れ立ってトイレに行くなんていうことがあるらしいです。そういうようでは、人間的な成長はなかなか難しい。ですから鴎友では中学1年のうちは3日に1度席替えをします。強制的にいろいろな人と友達になってもらうのです。

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