日本の名門中高一貫校を訪ねる本連載。今回は神奈川県の名門女子校・フェリス女学院の田部井善郎校長に話を聞いた。
横浜山手という立地に加えて、プロテスタントの女子校。それに学校名は「フェリス」。となれば、やはりお嬢様学校で……、パイプオルガンがあって……、以前伺った雙葉学園のような華やかな女子校ライフを謳歌しているのでは?と男子校育ちの記者は勝手に想像してしまう。
そう思って学校を訪ねたら、やっぱり大きなパイプオルガンとステンドグラスがあった! どうやらここで、毎朝、礼拝が行われているらしい。
だが、このフェリス女学院、「イメージどおりの女子校」というわけでもなさそうだ。
――「フェリス」と聞くと正直、お嬢様というイメージを持ってしまうのですが……。
やはりそうですか……(笑)。外部からはそう見えてしまうのも無理もないと思います。ですが、お嬢様学校では全然ないですよ。明文化された校則はありません。せいぜい「生徒心得」というものがあって、「フェリス女学院の生徒としての良識と誇りをもって行動すること」というのが唯一の校則といってもいいくらいです。
生徒たちには自由な校風の下で、のびのびとやってもらいたいんです。ですから、生徒同士で競わせるようなことはいっさいしていません。学校のテストの成績を張り出すようなことはしませんし、学業による選抜クラスもありません。せいぜい、高校3年でおおまかに文系理系のクラス分けがあるくらいです。生徒たちには主体的に勉強してほしいと思っています。
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