MBAエリートたちが、"失敗"を急ぐ理由 仏INSEADには、良質な"失敗"が用意されている

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日本からのMBA留学生は、30歳前後が主流となっているが、今回ご紹介するのは、25歳でフランスのINSEAD(インシアード)にMBA留学をした吉田佳世さん。わずか3年の職歴で、難関のINSEADに合格した。
吉田さんは、9歳から5年間にわたって、アメリカ、カナダ、ベルギーで過ごした帰国子女。高校3年間は、日本に滞在し、大学はアメリカ・ボストンのタフツ大学へ進学した。
大学時代から、発展途上国の開発援助に興味を持ち、中南米でボランティア活動などを行っていたという吉田さん。J.P.モルガン入社後、興味は「開発金融」へと向いていった。「いずれはアフリカや中南米などで働いてみたい」と、入社後まもなくMBA留学を視野に入れて勉強を始め、2012年にINSEADに合格した。
アメリカではなくヨーロッパのビジネススクールを選んだのは、その国際性が理由だった。アメリカのビジネススクールは、生徒の大半はアメリカ人で、アメリカで就職することを前提とした教育が行われる。
タフツ大学在学時に、ハーバードやMITのビジネススクールの学生から話を聞く機会があり、アメリカのビジネススクールのほうが身近だったが、「開発金融の世界に進むには、フランスのINSEADのほうがいいと思った」という。
INSEADの留学期間は1年。すでに半分が経過した。現在、開発関連の国際機関やファンドで働くことを目指して、就職活動を始めている吉田さんに、フランス・フォンテーヌブローでの密度の濃い留学生活について話を聞いた。

君たちは、”失敗することになっている”

パリから電車で1時間。フォンテーヌブローは、広大な森と世界遺産であるフォンテーヌブロー宮殿で有名な観光地だ。

INSEADはフォンテーヌブロー宮殿のすぐそばにある

INSEADは、大学寮がないため、学生は、大学周辺の一軒家などをシェアして住む。吉田さんは、たまたま、地元の名士の広大な屋敷の離れを借りることができ、そこからINSEADに車で通っている。

2012年8月、INSEADの入学オリエンテーションは、フランスの学校らしい、ウィットに富んだあいさつから始まった。

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