ヤマダ電機、ヤマダゲームで攻めるO2O! SNS、ソーシャルゲームで顧客を囲い込め

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「マルチSNSを活性化させること。会員ももっと増やしたい。現在、携帯会員は、約690万人。少なくとも第1ステップとしては、短期的に1000万人を超すこと。最終目標は、3000万~4000万人」と飯塚氏。

現在、ヤマダ電機のEC事業の売り上げは、年間約300億円だが、ネットサービスの統合・強化によって、1年で売り上げ1000億円規模にまで拡大することを目標に掲げている。

「山田会長からは、3年でネット関連事業を1000億円にしろと指示を受けている。だが、自分は3年ではダメだと思っている。会長の年齢を考えると、1年後に実現したい。1年後に1000億円という目標は、確かに非常に厳しい。だが、可能性はゼロではない。五分五分だと信じている」と、飯塚氏は語る。

家電業界で、ヤマダ電機はつねに変革し、勝利し続けてきた。新たに登場したライバルであるAmazon、楽天というネット通販企業に対し、ヤマダ電機は、ネットとリアル店舗の融合というO2Oの取り組みで敢然と立ち向かう。

積極的にIT投資と物流投資を行う流通モンスターAmazonと対照的に、ヤマダ電機は、全国のリアル店舗と巨大な顧客基盤をベースにネットをフル活用して立ち向かおうとしている。

自らリアル店舗を持つO2Oが有利であることを、ヤマダ電機は実証しようとしている。

 

 

 

 

 

 

 

過去の連載が本になりました。『O2O新・消費革命 ネットで客を店舗へ引きつける』(東洋経済新報社)として発売中。Kindle版などの電子書籍も展開開始。

 

松浦 由美子 ITアナリスト

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まつうら ゆみこ / Yumiko Matsuura

ITアナリスト。

ITエンジニアとして半導体ウェハ検査装置の開発や原子力・ETCなどのインフラ制御系システムの開発、大手印刷会社のIT技術センター部門でセキュリティ関連のサービスや画像情報データベース、地図情報サービスなどのWeb開発に携わる。現在は、「ITからリアル世界への翻訳者」として、テクニカルな話題を一般読者にわかりやすく解説することをモットーに活動中。

著書に『O2O 新・消費革命 ネットで客を店舗へ引きつける』(東洋経済新報社、 2012.10)、『O2O、ビッグデータでお客を呼び込め!- ネットとリアル店舗連携の最前線』(平凡社新書、2014.1)、東洋経済オンラインにて「O2O ビジネス最前線」を連載中。

テレビのニュース番組やラジオ、講演など「O2O」に関する出演多数。
連絡先:松浦由美子公式ページ

 

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