購入金額に応じて付与され、買い物に利用できるポイントも、リアル店舗とマルチSNS上の各ネットサービスで共通して使えるよう、利便性を高めた。リアル店舗で買い物をして取得したポイントは、ネット上のYamada-Denki WEB.comでの買い物や、ヤマダのネットゲームで遊べるコイン購入にも利用できる。
ヤマダ電機では、携帯会員向けの「会員ランク」があるが、それもリアル店舗だけではなく、ヤマダのネット通販、ヤマダゲーム、やまだフォトサービスでの購入・利用においても、ランクアップする。
会員ランクは、「ダイヤモンド」「プラチナ」「ゴールド」「シルバー」「ブロンズ」の5種類。会員ランクに応じて、来店ポイントマシンの回数、誕生日特典、ゲーム特典、限定セールなどの特典がある。ゲームの利用に応じても会員ランクがアップし、リアル店舗での優遇が受けられるというわけだ。
ポイントと会員プログラムによる顧客の囲い込みと固定化。ライバルである楽天のような戦略だが、ここに全国約3500店舗超というリアル店舗が加わることが、楽天とは異なる。リアルとネットの巨大な「ヤマダ生態系」を構築しようとしているのだ。
ゲームなどのネットコンテンツが活性化すると、リアル店舗への来店や購買にもつながるとヤマダ電機は見ている。狙うのは、ポイントと会員プログラムによるネットとリアルの巡回だ。
ネット上で顧客同士の情報発信やコミュニケーションも促す。顧客にネットを活用して新しい価値を提供し、顧客満足度を高める。SNS上で複数のサービスを提供することで、新しい顧客を獲得し、既存の顧客の固定化にもつなげる。
7つのヤマダ・ネットサービスで顧客を囲い込む
ヤマダが独自に展開する7つのサービスに、簡単に触れておこう。写真共有SNSの「やまだフォトサービス『HAPPYY』」は、会員が写真を投稿、写真を中心に新たなコミュニティ形成を目的とするサービスだ。サイト上でのフォトコンテストの開催や、リアルの店頭の写真のイベントなどと連携し、新しい顧客の固定化を目指す。
家電を中心とした通販サイト「Yamada-Denki WEB.com」は、24時間対応の「安心価格保証チャットセンター」を設けている。商品の問い合わせや価格交渉が、なんとネットのチャット上で行える。交渉次第では、大幅な値引きも可能という。
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