「DeNAやGREEのゲームをしている消費者に、ヤマダ電機のゲームで遊ぶと、商品を購入するときにも実利があって面白いし、得だと思ってほしい。ゲームから入ったお客様が、商品を購入する際にヤマダ電機を選んでくれる可能性を期待している。ゲームの利用に応じても会員ランクも上がる」(飯塚氏)。
ヤマダ電機の家電販売市場におけるシェアは、約3割弱。約7割を超える消費者がヤマダ電機以外で商品を購入している。そういう潜在顧客にゲームから入ってもらい、商品もヤマダ電機で買ってもらう。そうした戦略だ。ゲーム内のアイテム課金も当然、ヤマダ電機の売り上げになる。
計画より前倒し、1年で1000億円狙う
現在、ネット上からリアル店舗に客を誘導できているか、人数や売り上げなど、O2Oの効果測定を行っている。今のところは、当初の予定どおり、順調に増えているという。
ヤマダ電機は、山田会長の方針で、他企業との連携は基本的に行わない。自社サービスにこだわる。価格.comや楽天にまで出店するヨドバシカメラ、ビックカメラとは実に対照的だ。
「提携の仕方にもいろいろある。自分たちのプラットフォームに乗せる提携と、他企業のプラットフォームに乗せてもらう提携とがある。前者はいいが、後者はよくない」(飯塚氏)。ヤマダ電機の考えは、はっきりしている。あくまで、ネット通販企業とは戦って勝つとの姿勢を崩さない。
ヤマダ電機ではAmazonが提供する電子書籍端末「Kindle」を販売しない。敵に塩を送らない、と考えているのだ。
乗り越えなければならない、いちばんの課題は何か。
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