「ソーシャル」が変えるブランドの役割

タイの麻薬撲滅NPOとブランド戦略

日本の製品は、高い品質を誇りながら、中国マーケットにうまく食い込めていない。その最大の理由は、ブランド戦略の甘さにある。このコラムでは、北京電通に7年駐在し、グローバル企業のブランド戦略のコンサルティングを手掛ける著者が、中国人の心を掴むためのブランド創りを解説。ビジネスの現場で起きている事実をベースに、実践的なブランド戦略を発信する。
「黄金の三角地帯」に広がる麻薬畑。貧困にあえぐ、この地域の農民を救うため、王室関係者がNPOを立ち上げた。© 2008 Rio Helmi

「ソーシャル時代」の2つの意味

2つの「ソーシャル」が世界を席巻しています。1つはソーシャルメディアの爆発的な普及です。中国で言えば、ユーザー数が5億人を超えた中国版ツイッター「新浪微博」と、3億人が使うモバイルチャット・アプリ「腾讯微信」(「LINE」のようなもの)が、人々の情報発信・共有・態度形成の仕組みを変革しつつあります。

もう1つの「ソーシャル」は、企業や商品の社会における有用性です。今の世の中では、そもそも社会に存在する価値を認められない限り、いかなる企業や商品も生き残っていけません。たとえば、中国の巨大国営企業が精製・販売するガソリンの品質基準の低さが大気汚染につながっている、との指摘に対して、企業側がどのように対応するのか、中国社会全体が注視しています。

実は、2つの「ソーシャル」は密接につながっています。ソーシャルメディアの普及によって企業の理念や意図、商品の製造プロセスや品質の優劣が瞬く間にさらけ出されるようになったことが、企業活動のソーシャル化を加速しているのです。

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成長を確実にする組織の根幹を成すのが、研究開発と人事である。研究開発体制は2015年4月、各研究所に横串を通し、顧客起点の組織に生まれ変わらせた。人事制度もグローバル化がほぼ完了。踊り場から飛躍へ、日立の地固めの様相を追う。