ヤマダ電機、ヤマダゲームで攻めるO2O! SNS、ソーシャルゲームで顧客を囲い込め

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衣料品や日用雑貨・生活雑貨・食料品などを販売するショッピングモール「ヤマダモール」もある。350社以上が出店しており、150万点の品ぞろえという。

顧客がヤマダ電機で購入した商品への評価や感想を投稿できる、ピーチクパーク

「ピーチクパーク」は、顧客がヤマダ電機で購入した商品の評価や感想を投稿できるサービス。現在、48万件以上もの商品レビューがある。レビューはサイト上で確認できるほか、店頭の商品の値札に印刷されたQRコードを携帯電話やスマートフォンで読み込み、その場でも確認できる。

ほかにも「やまだテレビ」は、アクトビラビデオにフル対応したテレビを対象に、コミュニケーション、ショッピングなどが利用できるサービス。家電、ブランド品、アパレル、貴金属などの買い取りサービスである「ヤマダ買取」もある。

7つのサービスの中で、ヤマダ電機が最も力を入れているのが「ヤマダゲーム」だ。マルチSNSは、ヤマダゲームを軸にして活性化する狙いだ。

ヤマダゲームで、新しい顧客をつかまえる

ヤマダ電機のO2O戦略の特徴のひとつは、徹底的な“ゲーミフィケーション(ゲームの仕掛け)”活用。携帯会員向けの「会員ランク制度」、ポイントシステムもその一環といえる。目玉は、「ヤマダゲーム」だろう。

ソーシャルゲームなどとリアル店舗を連携させるO2Oを取り入れる企業や店舗は増えてきている。たとえば、位置情報ゲームのコロプラ、マピオンなどと提携して店舗送客に成功している企業がある。他にも、CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)は、Tポイントカードを店頭で提示し買い物をして、ネット上の自分の街を育てるゲーム「Tの世界」を提供している。

ただ、ヤマダ電機の場合は、自社でゲームプラットフォームを立ち上げて、複数のソーシャルゲームを展開。全国のヤマダ電機の店頭との連携を目的とする点で、ほかに類を見ない力の入れようだ。

「マルチSNS上の7つのコンテンツすべてが成功するとは思っていない。ヤマダ電機はいろいろなことをやっている、とお客様から思ってもらえる環境を、ネットを使って作る。新しいお客様も、もっと引っ張ってこられる。中でも、今いちばん可能性を感じているのがゲームだ」。飯塚氏は力を込める。

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