「信頼される会社」をめざして
かつては「CSR=寄付などの社会貢献」と思われていた時代もあったが、現在は「本業と関係した活動でなければCSRではない」との考え方も増えつつある。ミネラルウオーター「ボルヴィック」を購入すると売り上げの一部を寄付するといった、寄付と販売を組みあわせたコーズマーケティングなど新しい社会貢献のあり方も出始めた。
企業は利益を追求することが最大の目的であるため、会社の利益につながらない社会貢献を否定する考え方も一方ではある。ただ、『CSR企業総覧』掲載データを見ると、企業活動と直接的にかかわっている社会貢献活動ばかりではない。また、コーズマーケティングも成功例は決して多いとはいえない。
営利企業がお金やマンパワーを投入するからには、その効果を検証することは必要だろう。お金を出したままで後は知らない、では問題だ。だが現実として、すべての企業が本業と絡めた社会貢献を行うのは難しいところだ。地域や全体の社会にとって「信頼される会社」になるためには、社会貢献のやり方は会社の数だけあってよいだろう。
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