そして、合否の決め手は、「エッセイ」である。
“Personal Essay”と言われる自分を表現するエッセイを提出するのだが、これで何を見るのだろうか? それは、受験生の“自分らしさ”である。
成績や受賞歴、課外活動の「履歴書」だけでは、その生徒らしさがなかなか伝わってこない。米国トップ大の受験では、SATが満点で、学校の成績もオール5。そして、国際オリンピックで金メダルを取り、生徒会長をやっていたという受験生は、世界中でざらに存在するからだ。
エッセイは、まっさらな紙に何を表現しても良い。このエッセイに取り組む作業は、自分自身を作品化する創作活動であり、自分の感性を最大限に活用したアート活動といえよう。このエッセイを通して、生徒のオリジナリティー、クリエイティビティーがあらわになる。
トップ大のエッセイで問われるテーマ
また、エッセイのトピックを選定する過程で、極めて高い“自己分析能力”や“メタ認知能力”も問われる。このような能力も日本の入試では、なかなか見極められない部分だ。
以下の内容は、今年度入試で出題されている最新のエッセイである。
<ハーバード大学>
以下の6つのトピックから1つ選択し述べなさい。
(1)これまでの人生における特異な出来事について
(2)海外旅行や海外での生活体験について
(3)未来のルームメイトに向けた手紙について
(4)自分にとって最も意味のあった知的体験について
(5)大学教育を受けるにあたって望むこと
(6)この1年間であなたが読んだ書籍について
<イェール大学>
願書の他の部分からは得られないことで、自分について知ってほしいこと、またはもっと語りたいことを述べよ。
<スタンフォード大学>
スタンフォード生には知的活力がある。自分の知的な発達にとって重要な考えや経験について書きなさい。
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