鎌倉幕府は何年に成立?正解を言えますか 「1192」「1185」も違う?歴史は「進化」します
Q11.ありがとうございました。源頼朝像と言われていた「あの有名な肖像画」が別人だったというのは?
「源頼朝」といえば真っ先に思い浮かぶ、冒頭に掲載した「あの肖像画」。ところが近年の研究により、絵そのものが作者といわれる藤原隆信本人の筆によるものでない可能性が指摘され、状況は一変しました。
さまざまな史料からこの絵の由来を検討すると、室町幕府を開いた足利尊氏の弟の「足利直義(ただよし)」の像である、という見解が出されたのです。
この論争には決着がついていませんが、新説の論拠には説得力があり、かつてはどの教科書にも「源頼朝像」として掲載されていたこの肖像画は姿を消してしまいました。
文化史のページで紹介されている表記も「源頼朝像(藤原隆信)」から「伝源頼朝像」に変わり、頼朝像としては、東京国立博物館が所蔵する木像が代わりに紹介されることが多くなっています。
学び直すと「学校で習った日本史」との違いに驚くはず
このように「歴史研究」は日々進歩し、歴史そのものも「進化」しています。今回解説した「鎌倉幕府の成立」も、現時点での「最新版」ではありますが、決して「最終版」ではありません。研究・発見が続く限り、歴史教科書はこれからも内容が書き換わっていくことでしょう。
源頼朝でも、弟の義経でも、はたまた大河ドラマの『真田丸』でも、きっかけは何でも構いません。ぜひ興味をもった人物、時代から「最新の日本史」を学び直してみてください。きっと「みなさんが学校時代に習った日本史とは違う日本史」に驚くはずです。
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