加藤:1代目のお爺様がつくった基盤があったからこそ、事業自体はゼロになっても2代目で再び事業を興すことができたのですね。
メグラジュ:ええ。先代が築いた市場で私達は多くの縁をいただいているため、お客様の誰もが祖父や父を知っています。そういったお客様との関係は特別です。起業するにあたっての経営哲学は、長期的な関係を築くこと。そして、次の世代として挑戦すべきは、業務エリアの拡大です。日本における投資銀行業務やアドバイザー業などがそれにあたります。
日本企業には国際化が必須
加藤:メグラジュさんは、日本で8年間を過ごされたそうですね。
メグラジュ:そのとおりです。日本での事業は最初こそ苦戦して事業規模も小さかったのですが、2006年頃から日本の企業のインドに対するマインドが徐々に変化したことが、今日の成果につながっています。日本の教育やビジネスマンのあり方がこの企画のテーマだと伺いましたが、「国際化」がこのテーマにおける肝だと私は答えます。日本企業はもっと海外に渡ったほうがいい。
子どもをどのように教育していくか
加藤:グローバル化が進む中で、将来、企業で働く人々をどう育てていったらいいでしょうか。メグラジュさんは多文化的な環境下で生活してこられ、奥様も日本人ですよね。メグラジュさんの視点から、日本の家庭教育へアドバイスするとしたら?
メグラジュ:社会における個人という文脈ですね。世界中のビジネスシーンにおける共通語である英語の学習に取り組むことが重要です。子どもをインターナショナルスクールに通わせる、海外異動の際に子どもも連れていく、長期休みでホームステイに出す。方法はたくさんあります。
また外国語を学ぶと、子どもはより好奇心が旺盛になります。この好奇心こそが、実に重要なのです。自分とは違う人々や彼らの持つ文化・考え方に興味が湧いてくるでしょう。小さい子どもたちは、この好奇心をもつことに天性の才能があります。子どもたちがもっといろいろなことに興味を持つ機会を大人は与えるべきでしょう。
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