続けることが夢を叶えるはじめの一歩
加藤エルテス聡志(以下、エルテス):私は「子どもの才能はどうすれば開花するのか」ということをテーマに研究しているのですが、秋山先生は子どもの頃から算数が得意だったんですか?
秋山仁(以下、秋山):それほど得意じゃなかった。はっきり言って、僕は小さい頃から勉強が嫌いでしたし、今も人より優れた才能があるとは思っていません。
エルテス:そんな秋山先生がなぜ数学者になれたのでしょう?
秋山:別に成績が良かったわけでもなかったけど、他の教科と比べて、算数や数学だけは好きだった。たいして強い意志があったわけではないけれども、成り行きで数学者になっちゃったんです。ただ好きなことをずっとやっていたら、後から才能がついてきたんだと思います。学者として「ノーベル賞をとりたい」とか「歴史に名を残したい」とか、そんな野心はぜんぜんなかった。
大言壮語というか、デカいことを平気で言う生意気な子がいるじゃないですか。そういう子は結構侮れないんです。ノーベル物理学賞を取られた小柴昌俊先生も「自分はすごく出来が悪かった。でも、物理学者にはなりたかったんだ」と仰っています。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら