何かにつけ不確実性の高い現代。一生安泰の仕事も、未来永劫つぶれない企業も存在しない。自分の仕事に明日があるのか――それをつねに考えておかないといけない時代だ。 この連載では、悩めるビジネスパーソンからのキャリア相談を募集。外資系金融、コンサル、ライブドア、企業再生コンサルなどを渡り歩き、数多くの業界やスタートアップに精通する塩野誠・経営共創基盤(IGPI)パートナーに、実践的なアドバイスをしてもらう。
実際、40代以上の先輩たちを見ていると、なんの心配もなくのん気なものですが、彼らが転職市場で転職可能かといえば、まず無理でしょう。これから少子化が進めば、かならず大学の再編は起こります。その時、職場から放り出されたとしたら、行き場はないはずです。。。。。
大学は3グループに分かれていく
定時に帰れるとは素晴らしいですね。厳しい経営環境で人員削減が続く企業の方からすれば非常に羨ましい環境だといえます。もし質問者の方が本気で現状に不安を抱いていて、本気で何かをしたいなら、定時で帰宅できるメリットを活かして、勉強するしかありません。もちろん勉強といっても、資格の勉強やスクールに通うといった話ではありません。
これから日本の大学教育は大きく変わっていく時期を迎えます。質問者の方がどのレベルの大学で働いているかによりますが、現状では日本の大学は三つくらいのグループに分かれつつあります。
一つ目のトップ大学はハーバードやケンブリッジといった海外有名大学との教員・学生の熾烈な争奪戦となっていくグループです。
二つ目の7割くらいを占める中堅大学は人材育成の余裕が無くなった企業に、いかにして正社員で「すぐに使える人材」を入社させるかという「キャリア支援」に今以上に邁進していくグループです。
三つ目の大学全入時代における下位グループは、本来ならば小学校で行わなければならなかったような、分数の割り算や漢字の読み書きの補習を行うことによって、最低限の社会人を育成することに注力していくこととなるグループです。
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