何かにつけ不確実性の高い現代。一生安泰の仕事も、未来永劫つぶれない企業も存在しない。自分の仕事に明日があるのか――それをつねに考えておかないといけない時代だ。 この連載では、悩めるビジネスパーソンからのキャリア相談を募集。外資系金融、コンサル、ライブドア、企業再生コンサルなどを渡り歩き、数多くの業界やスタートアップに精通する塩野誠・経営共創基盤(IGPI)パートナーに、実践的なアドバイスをしてもらう。
意識に天と地の差がある
こんにちは、今年も残すところ、あとわずかとなってきました。今回は就職活動中の学生の方からご質問をいただいています。12月に入って就職活動に本腰を入れられた学生の方々も多いのではないでしょうか?
質問者の方は拙著の『リアルスタートアップ』について言及されていますが、筆者がこの本を通して学生や20代の方々にお伝えしたかったメッセージは「起業しようが、会社に勤めていようが、ビジネスをつくり出せる人が生き残っていく」ということです。
たとえば昨今のニュースで見聞きするように、自分の勤める会社で人員削減が行われたときに、今まで自分の会社がどのように収益を上げ、どのように社員に給与を支払っていたかもわからない人と比べて、起業の経験のある人や社内でビジネスを立ち上げた経験をした人では、社外に放り出されるときの意識の差に天と地ほどの開きがあります。
ビジネスを立ち上げた経験がある人ならば、今まで培ったリソースを用いて独立を考えたり、他社に新規ビジネスの提案をするといった発想にもなりますが、そんな経験がない人や、会社での分断化された業務しか知らない人は右往左往するしかありません。
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