多くの若い起業家は、歴史に学ばない
ビジネスが大きくなるためには、成長している市場にいて市場と共に大きくなるか、市場は成長しないけれども他社のシェアを奪って大きくなるかしかありません、そういう意味では、人口動態を見て、増加するシニア層の市場でビジネスをしたり、東南アジアのような新興市場向けにビジネスをすれば、市場の成長と一緒にビジネスを大きくすることができます。
少しでもビジネスの成功確率を上げる為には成長する市場に賭けることです。ここにおいてビジネスのベストプラクティスは変化があまりありません。成熟した市場、たとえば、世界最高の美食の街である東京で外食産業に進出するといった場合はその激戦区にいる競合他社とは異なった価値提案を行わなければなりません。滞在時間30分くらいの立ち飲みだけど、高級ワインを低価格で飲めるといったような新しい価値提案です。
普通は成熟市場で新しい価値提案を行うより、成長市場で何にせよ商売をする方が楽です。起業するならそういう業界を探しましょう。
また、成功する人材ですが、シンクランチの例でわかることは、やっている商売の内容はともかく、優秀な人材に投資すれば何とかしてくれるということです。ここでいう優秀とは、有名大学を出ていますとか、全国模試何位ですといった話とは一切関係がありません。変数だらけの事業環境において、貪欲に学習し、環境に柔軟に適応できる資質があるかということです。
多くの若い起業家は他人からも歴史からも学ばずに、根拠のないプライドに固執し勝手に潰れていきます。投資家目線で言えば、ビジネスの内容はどんどん変わってしまうかもしれないけれども、生き残って儲けてくれるような、サバイバビリティが高い経営者に投資すべきだと考えます。
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