このテストはハーブティーを用いたものでしたが、実際、ペパーミントはほかの飲料、食品からも摂取できます。具体的な品目はのちほど見ていくとして、私たちの日常にどのような作用が期待できるのか、もう少し探ってみましょう。
ペパーミント、スペアミント、アップルミント、そして日本のハッカなど、ミントは細かく分類すると600以上の品種があるとも言われいますが、いずれもシソ科ハッカ属の植物で、総称して「ミント」と呼ばれています。日本においては、2000年前にはすでに薬草として親しまれており、解熱、健胃、清涼などの目的で使用されていました。
ミントから採れる精油はアロマオイルとしてもお馴染み。日本にも日本薬局方(医薬品の性状・品質の適正を図るため、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて定めた医薬品の規格基準書)で認められた「ハッカ油」があり、鎮痛、制痒作用、そして少量の内服で胃粘膜鎮痛、鎮吐などの作用があるとされています。
ミントとカモミールの賢い使い分け
加えて、先ほどの実験結果にも表れているように、覚醒的な作用があることもわかってきましたが、これらは主にミントに含まれる「メントール」によるものと考えられています。
メントールはリラックス効果と覚醒効果の両方を持ち合わせるので、不安やイライラを鎮静する一方で、頭をスッキリさせる働きも期待できます。記憶力や注意力を高めるのに適しているでしょう。
ところで、カモミールにも、リラックス効果が期待できますが、こちらは先述のテスト結果からもわかるように、記憶力や注意力を高めたいときには不向きです。緊張を緩和して、身体や心を休める目的で、たとえば睡眠前や休暇中にいただくといいでしょう。
フレッシュミントそのものをオフィスでの食事・おやつに取り入れるのは、ちょっと難しいかもしれませんが、ミント味の加工品や、メントールの入ったアイテムは探しやすいでしょう。
ミント類は清涼効果も期待できるので、夏に向けて新製品も多く出てくるはずです。これからの時期、定期的にチェックしてみてください。
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