圧倒的勝ち組は、極めて「ドライ」に努力する 天明麻衣子は、弱みをいったん「放置」する!

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

まず、圧倒的勝ち組は目標の立て方が違います。多くの人がやりがちですが、数字を最終目標にするということをしないのです。

「10キロ痩せる」「新規の契約を5件獲得する」などと言っているうちは、二流、三流のまま。結果を出す人は、「10キロ痩せて健康になる」というふうに、究極の理想を最終目標として掲げます。10キロ痩せるのは、あくまで健康な体を作るための手段にすぎません。数字は、自分の理想を達成するためのマイルストーンだととらえましょう。

私は大学生の時、「TOEICで900点を超えよう」という目標を持って英語の勉強を頑張りました。おかげで無事900点を超すことはできましたが、それきり勉強をやめてしまったので、すぐ英語を忘れてしまったのです。それは、「TOEIC900点」ということが最終目標になってしまい、「英語がうまくなってどんなことがしたいのか」というビジョンに欠けていたからなんですね。

でも、その後スペインで生活していた時は、数字を設定せずとも英語が上手くなったのです。なぜか? 「さまざまな国から来た友人たちと、もっと気軽に話がしたい」という強い気持ちがあったので、積極的に友達の輪の中に入って英語で話したり、彼らの会話を聞いたりしていたからです。おかげで、スペインを離れるまでに世界各国の友人たちと親しくなるという目標を達成できました。

「なりたい人物像」は壮大なほうがいい

「じゃあ、最終的な目標をどうやって決めたらいいの?」という人は、まず自分の憧れは誰かを考えてみましょう。歴史上の人物などを思い出してみてください。そして、なぜその人物に惹かれるのかを分析するのです。そうすれば、自分はどんな人になりたいのか、自分にないどんな素質を羨ましいと思っているか、見えてきます。それこそが、「自分がなりたい人物像」、つまり「最終的な目標」になるのです。

憧れの人は親や先生などの身近な人でなく、なるべく世界の偉人など自分から遠い人を掲げるといいでしょう。そのほうが夢やロマンを感じられませんか? 夢やロマンをバカにしてはいけません。努力するのがつらくなった時も、「あんな素敵な人にちょっとでも近づきたい!」というキラキラした気持ちが、折れそうな心を支えてくれるのです。

ちなみに私は、光明皇后のようになりたいと思っています。奈良時代の聖武天皇の皇后なんですが、慈悲深くてどんな人にも優しい態度で接することで尊敬を集めていた方なんだそうです。1300年近くその性格のよさが伝えられているなんて、ものすごいことだと思いませんか?

集団の中でうまくやっていくためには、能力もそうですが、振る舞い方って大切ですよね。周りにお願いしたり、何かに誘ってみたり、お礼を言ったり……。そういう人間関係を円滑にするための小さな働きかけを、ためらったり面倒くさがったりしないように、光明皇后のようにコツコツ積み重ねていきたいと思って、毎日を過ごしています。

次ページ行動に移すのは「仕事に関わる部分から」が鉄則
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事