銀座の巨大な新名所はいかにして生まれたか

9年がかりで完成した東急プラザ銀座の全貌

東急プラザ銀座は全13フロア、125店、ギリシャ料理から東急ハンズまで入るかつてない規模の商業施設だ
3月31日、銀座・数寄屋橋交差点の一角に、銀座エリア最大級の大型商業ビル、東急プラザ銀座がオープンした。地下2階から地上11階の商業施設で、店舗数は125。延べ床面積は約5万平方メートルにも及ぶ。かつてない規模の商業施設の誕生は、銀座の街をどう変えるのか?

ひと際目を引くガラス張りビルの正体

当記事は「GQ JAPAN」(コンデナスト・ジャパン)の提供記事です

ひと際、目を引くガラス張りのそのビルは、すでに銀座のランドマークとしての風格を漂わせていた。こうして撮影している間も多くの通行人が足を止め、スマホを取り出してはシャッター音を響かせている。

東急プラザ銀座のオープンは、東急不動産が国際競争力に貢献する街づくりを目指して都内各所で進めている再開発計画のなかで、最も重視しているプロジェクトのひとつである。

異文化との交流から生まれた江戸切子
江戸切子は、江戸末期に始まったカットグラス工法のガラス工芸品。当時は鎖国下だったが、オラ ンダとの貿易でカットグラスが輸入され、その影響を受けたといわれている。矢来・菊の葉模様など着物にも見られる和の文様が多く庶民の暮らしとともに発展していった

同社は不動産ミニバブル期の2007年に東芝から銀座東芝ビルを1610億円で取得。その後、建て替えに至るまで、前入居者との交渉に多額の費用と長い年月がかかった。土地と建物を合わせた投資額は約1800億円。日本一の商圏である銀座への出店は悲願だっただけに、渋谷のように東急グループの総力を結集して東京の東の拠点にしていきたい考えだ。

開発コンセプトは「Creative Japan〜世界は、ここから、おもしろくなる。〜」。冒頭の外観は、伝統と革新が共存する“銀座らしさ”を突き詰めた結果、伝統工芸の江戸切子をモチーフに「光の器」をイメージしてデザインされた。江戸切子は日本の職人技とオランダのガラス工芸の出合いから生まれた経緯があり、伝統と革新の融合を象徴する存在としてふさわしいと考えたのだという。

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