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日本人が抱く「外資系企業」への大いなる誤解 婉曲で不自由でウェットな職場がそこにある

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  • 鳥居 正男 ベーリンガーインゲルハイム ジャパン社長
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こうした人間としての深みは、国籍や文化を超えて、どの社会でも通用する人間性から来るのだと思います。もし上司や取引先に、「忙しい」が口癖の人がいたとすれば、深く付き合う必要はありません。相手に対する礼を逸しているだけでなく、そうした人が大成することはないからです。

勘違い4:部下のプライベートには立ち入るべきではない

さらに驚くべきことに、トップリーダーたちは、そうした雑談の内容をしっかり記憶しているのです。

多くても年に2~3度しか顔をあわせない本社の幹部や各国法人のトップが、数カ月前に話した旅行や家族のことなどをよく覚えているのです。再会したときには彼らのほうから、「息子さんの仕事はその後どうなりましたか?」と気さくに聞かれることがよくあります。

これは恐らく集中力の使い方が違うのでしょう。彼らは真摯に人の話を聞くことの大切さを理解しているのです。

近況を話した側からすれば、相手に覚えてもらえるのはとても嬉しいことです。うわべの社交辞令だけではなく、深く関心を持ってくれていることが伝わってきます。ちょっとした立ち話でも、集中力の使い方で、信頼関係を築くことができるのです。

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私もできるだけ誰といつどんな会話をしたのか、覚えているように心がけています。せっかく説明した話を上司がコロッと忘れていては、部下は「あのとき関心を示していたのはなんだったのか」と不信感を抱くだけです。

直属の部下の場合には、仕事だけではなく、プライベートについての話になることも多いでしょう。結婚、引っ越し、親の状況、子どもの進路……。すべてに興味を示して記憶に留めておくことが大事です。

「自分さえよければいい」という傲慢な人は、もう時代遅れでしょう。少なくとも私の知る範囲では、自らの担当範囲でパフォーマンスを発揮しつつ、周囲への敬意も欠かさないような「謙虚な人物」でなければ、外資系企業では高い評価は得られないようになっています。

そのとき有利になるのは「謙虚な日本人」です。日本人の実直さや勤勉さは、海外でもよく知られています。そのイメージを裏切らないことが重要になるのです。

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