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「大企業を辞めたい」と見切る前にできること 富士ゼロックス社員に学ぶ、閉塞感の打開法

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  • 常見 陽平 千葉商科大学 准教授、働き方評論家
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遠藤:実は新卒採用試験でも富士ゼロックスを受けているのです。まだ世の中で出ていない商品をショールームで見て感動したこと、社風も含め憧れでした。その時は営業職で受けていました。就職した企業はいい会社でしたが、長時間労働だったため、女性でもずっと働ける環境と思って転職しました。

社会人4~5年目で転職したのですが、やはり学生のときに思っていたイメージとはかなり乖離がありました。今までやってきたことを会社として取り組みたいということで採ってもらったと思っていたのですが、実際入ってみると、大きな組織の駒として当てはめられるので、今までやってきたことと実際は違うことをやる。すごく狭い分野で、もやもやしていると、他に転職してきた先輩からも聞いていました。

転職して2カ月くらいだったのですが、今まで培ってきた技術だとか、そういうのが、どんどん更新されていく中で、自社商品の、ひとつの範囲で仕事をしていると、「私はもう世の中で通用しないSEになるんだ」という危機感がありました。それだったら、SE以外のことにもきちんと目を向けられるようにしていったほうがいいかなと思いました。社内の人との交流を深めたいとか、社外の人とのつながりを自分で作っていかないといけないなと考えていたときに、先輩たちが「わるだ組」をやると聞いて、「私も入れてください」とお願いしました。

「わるだ組」の始まり

常見:みんな、大川さんの立ち上げた「わるだ組」に惹かれたようですが・・・。そもそも「わるだ組」はどのように始まったのでしょうか?その前に、閉塞感というか、モヤモヤにはどのように踏ん切りをつけたのでしょうか?

大川:SEをしていて、当時800人くらいの組織にいましたが、「他の仕事を知らないで会社を辞めるのももったいないよ」と外部から来た同僚に言われて、社内を見ると、いろんな仕事が実はあると気付きました。そのときいちばん欲しかったのは、年齢の近い先輩と楽しそうなことをする場。ちょうど大阪にいた安田が、東京に異動してくるタイミングでもあって、「わるだくみしませんか?」と話しかけました。彼は内容を聞かないまま「いいよ」と言ってくれて。

安田:仕事の拠点は離れていましたが、大川とは入社年次も1年違いで同じ分野の仕事をしていたこともあって、ずっと仲のよい先輩後輩という感じで。私の異動で拠点も一緒になったことで、「何か仕掛けようか!」という話になりました。

大川:もう一つのきっかけはリクルート出身者の刺激です。若手の勉強会をやっていたリクルート出身の社員がいました。彼が若手をつなげて、盛り上げていこうとやっているのを見たときに、僕は感動したんです。

30歳ぐらいになると居酒屋で愚痴を吐くことが増えるんですよ。でも「それっておかしいよな」と思っているタイミングでした。自分たちによって会社を変えるための土台づくりは、そういう勉強会でつながることでできるのではないか、と。いざこう、自分が力をつけていったときに「変えられるんじゃないか」という期待を持たせてくれたというのがあって。「僕らもやってみようよ」と。ただ、「わるだ組」は100回くらいイベントをやっていますが、座学っぽい真面目な勉強会はほとんどやったことないんですよ。最初の約半年は本質的に僕らがやりたいことはなんだろうって考えていたんです。

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【協業のきっかけにも】

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