「大企業を辞めたい」と見切る前にできること 富士ゼロックス社員に学ぶ、閉塞感の打開法

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安田:わかるわかる(笑)

常見:大企業から人が出ないのは、安泰だからとかではなくて、すごく仕事ができるのに、「他じゃ通用しない」と思ってしまう。「会社のブランドで仕事しているのではないか」とか「このやり方は古い」とか、そういう風に考えるのでしょうねえ。

安田 勇大/富士ゼロックス東京株式会社(出向中) ソリューション営業統括部ソリューションPM部 2004年入社 業務内容:お客様業務の分析サービスと業務改善コンサルティングサービスの提供 業務改善に係るシステムグランドデザインとプロジェクト推進支援サービスの提供

安田:うちは、社員が今どういう気持ちで働いているかという調査、モラールサーベイ(従業員意識調査)を1年に1回やっているのですが、その中に「私は今、仕事に見合った給料をもらえているか」とか「転職をしたら、それ以上の給料をもらえるか」という質問項目があります。その中で「転職を検討しているか?」という質問の回答のほとんどが「していない」なんですよ。その理由は「自分の能力では他社で通用しないかもしれない」が7割くらい占めていて。みんな自信がないんだなと思います。

常見:でも、それって大企業あるある話ですよね。自信が持てないという。

遠藤彩子(以下、遠藤):SEと営業はちょっと違うと思うのですが、SEの場合は、大企業であるがゆえに、新卒は大事にされているんです。そういう意味で、ほかのベンチャーに比べて、成長が早いか遅いかというと、遅いんです。みんな守られすぎていて、成長するのが緩やかという理由からだと思います。うちの会社、平均年齢が44.8歳なので、若いうちから責任をもらう経験が少ないんです。そういうのもあって、2~3年目でジレンマが出てくるじゃないかなと。

遠藤 彩子/富士ゼロックス株式会社 ソリューションサービス営業本部ソリューションビジネスプロデュース部(4/1付で富士ゼロックス神奈川から異動)2011年9月1日入社 業務:SE

常見:まあ、成長していないかどうかでいうとクエスチョンですけどね。それ「大企業がホワイト企業すぎる問題」と言われますね。あまりに丁寧に育てられすぎて成長を実感できないという。

遠藤:私は平均年齢が若いベンチャーのような、富士ゼロックスとは正反対な会社から転職をしてきましたが、転職してきて、2~3カ月で悩み出しました。SEは部門も細かく役割が分かれていて、ずっと同じことを新卒からやるパターンが多いんです。

大川:当時のSE部門は機能で分かれすぎていて、できることが限られていたのですよね。

遠藤:何かやっている人、面白い人はいないかなと思って出会ったのが大川さんでした。

常見:なるほど。

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