アップルが「iPhoneの次」に狙っていること

スマホ成熟期を迎え、ビジネスの力点に変化

iOSを担当するプロダクトマーケティングVPのブライアン・クロール氏

電話を再発明した破壊的イノベーション、「iPhone」の登場から8年以上が経過し、「製品発表のたびに消費者を驚かせる」ことも少なくなってきたアップル。イノベーションの結果として、製品ラインナップや機能といった面で”事業の形”が落ち着きつつあることは確かだろう。

しかし、”事業の形”が落ち着いてきたことで、これまでは見えにくかった細かな部分に目を行き届かせようとしているようだ。

iCloudの磨き込みに注力している

具体的にはiPhone、iPad mini、iPad Air、iPad Pro、MacBook、MacBook Air、MacBook Proと、一部応用範囲を重ねつつ上下に展開している機器ラインナップの、どの部分を取り出し、時に持ち替えながら使っても、同じ感覚で同じ情報を操作できるようにするiCloudを通じた使い方の磨き込みに取り組んでいる。

一方、個人向け情報機器がパソコンからスマートフォンへと急速にシフトした中で挽回を図るマイクロソフトは、アップルとは対照的にハードウェアのイノベーションで消費者を驚かせようと努力している。これまでWindowsをライセンスするパソコンメーカーとの競合を避けてきた印象が強かったSurfaceシリーズだが、Surface Bookによってより踏み込んだ形でデバイスラインナップを強化し始めた。

それぞれの立場の変化が、製品の企画開発、改良の方向に修正舵をもたらしている。今回のコラムは前後半に分け、前編はアップルにフォーカスを当てる。

次ページ”古くて新しい”問題に力を入れるアップル
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